宅都ホールディングス(以下、宅都HD)のグループ会社スマサポは6月1日、賃貸住宅の内覧時に利用できるIoT鍵ツール「スマサポキーボックス」を、IHI運搬機械(以下、IUK)と共同開発し、段階的に市場に導入すると発表した。

スマサポキーボックスは、賃貸マンションなどの玄関扉に取り付けることにより、物件内覧時の鍵の貸し借りの手間を省略し、スムーズな物件内覧を提供するもの。

ボックス型のデバイスは玄関扉部分に磁石で取り付け、専用のアプリをインストールしたスマートフォンをかざすことでボックスが開錠し、中から物理鍵が取り出せるという仕組みだ。

ボックスは、扉を開錠しない限り取り外すことはできない仕様となっており、盗難のリスクにも対応するほか、実際の扉の開錠に物理鍵を利用することでシリンダーの形状に依存することがなく、取り付けも簡単でほぼすべての賃貸物件の扉に取り付けることが可能となる。

「スマサポキーボックス」イメージ

また同ツールは、スマートフォン端末ごとに日時を制限した利用権限を付与することができ、オートロックとも連動するため、民泊での活用も十分期待できる。今後は、民泊運営者が鍵権限の発行ができるツールの開発も予定しているという。

加えて、宅都HDとIUKはテストデバイスの実証実験を行っており、宅都HDグループの宅都プロパティ(不動産管理業)が管理を行なう賃貸マンションを中心に、既に53棟で導入済み。

今後は2017年6月より管理会社向けに販売予約を開始し、2017年9月より随時納入する予定で、販売台数は初年度1400台を予定している。