トレイルは5月29日、宅配便ドライバーが配達先へ近づいた時に自動で架電し在宅確認を行い、不在の場合には再配達の希望日時を受け付けるサービスにて、AIを使った音声認識に対応したと発表した。これにより、宅配便ドライバーの再配達率を低減させ、より効率的な配達を目指す。

従来は、宅配便の利用者に電話のプッシュボタンを押してもらうことで在宅、不在の回答を得ていたが、人工知能を活用した音声認識に対応することで、自然な会話で在宅、不在時の再配達希望日時を尋ねることが可能になる。

また、利用者は会話形式で対応を依頼できるため、プッシュボタンを繰り返し押す手間から解放され、少ない手間で再配達を依頼できる。

年間約40億個と言われる宅配便の取り扱い個数はECサイト利用者の増加により、さらなる増加が予想されている。

宅配便の効率的な配達を阻害する最も大きな問題として、不在宅への再配達が挙げられており、全体の約20%の荷物が再配達されていると言われている。そのため、再配達率を少しでも低減させることは、物流危機を解決するための課題となっているという。

トレイルでは、再配達を低減させるため、宅配便ドライバーが配達先へ近づいた時に自動で架電し、配達先へ配達予定時刻を通知、在宅確認を行い、不在の場合には再配達の希望日時を受け付けるサービスを開発している。

しかし従来では、宅配便利用者の電話機がダイヤル回線の場合には、そのままボタンを押しても信号が伝わらないため、回答前に*ボタンを押してトーン信号に切り替える必要があった。

さらに、再配達の希望日時を登録する場合には、何度もボタンを操作し確認する必要があり、時間と手間がかかっていた。

今回、人工知能を活用した音声認識に対応することで、宅配便利用者は、「不在なので明日の15時に再配達をお願いします」のように自然な会話のままで、在宅の確認、および不在時の再配達の依頼を行えるようになり、登録の手間を大幅に縮小できるという。