「俺節」フォトコールより、怪しげな肉を渡すシーン。

土田世紀原作による舞台「俺節」が、本日5月28日に東京・TBS赤坂ACTシアターにて開幕。これに先駆け、フォトコールと囲み取材が実施された。

「俺節」は1991年から1993年まで、週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)にて連載されていた物語。青森県津軽出身の高校生・海鹿耕治が単身上京し、演歌歌手を目指して奮闘する青春群像劇だ。主人公の耕治ことコージ役は安田章大(関ジャニ∞)、コージと恋に落ちる不法滞在中のストリッパーであるテレサ役はシャーロット・ケイト・フォックス、コージの相棒・南風原太郎ことオキナワ役は福士誠治が務める。

フォトコールではオキナワらが暮らすドヤ街・みれん横丁に、店を抜け出したテレサが流れ着くシーンを展開。彼女を追ってきたヤクザに反抗しボコボコにされてしまったコージは、立ち上がり「今度はオラの武器であんたらを殴る……!」と演歌を歌い始める。それに触発されたオキナワも力一杯ギターをかき鳴らし、2人の息の合った掛け合いが披露された。

安田、福士、シャーロットの3人が参加した囲み取材にて、安田は「演歌というのは叫びに近いというか、今回の作品では気持ちを届けることに重きを置いています」とコメント。「原作で出てくる歌詞自体がストーリーを描いているので、それを舞台で観せるというのはやっていて楽しいですね」と続け、「みんなでしっかり稽古を積んできたので、早く(初日の幕が)開いたらいいなと思ってます」と笑顔で語った。

オキナワ役でギターに挑戦する福士について、安田は「めっちゃ練習してましたよ!」と明かす。「自分もギターをやってるからわかるんですけど、最初は本当に難しいんですよね。でも福士くんは、初めて合わせるときにもうこなしてたから。アドバイスするというより、2人で一緒に歩んできたという感じです」と述懐した。シャーロットは「(安田は)求められるもの以上にエネルギーを使って稽古されている、素晴らしいリーダー」と安田の座長ぶりを称賛。また「稽古が始まる前に、『一緒に失敗していこう』と安田さんに声をかけてもらったので、安心して日本語のセリフにチャレンジできました」とエピソードを披露した。

稽古で体重が5キロ落ちたことを明かした安田は、「(脚本・演出の)福原(充則)さんからは『カーテンコールのときに立っていられる余力を残さないくらいにやってほしい』と言われていて。自然とそれくらいの気持ちになれました。それだけ土田世紀さんが描いた『俺節』のエネルギーがすごかったということを実感してます」と思いを述べる。最後に安田は劇中のセリフを引用して、「僕の武器はこのカンパニーです。キャストみんなが自分たちの武器をそれぞれ出して戦えれば」と抱負を語った。

舞台「俺節」は、本日から6月18日まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて、6月24日から30日まで大阪・オリックス劇場にて上演される。また「俺節」の原画展も目下開催中。6月18日まで東京・赤坂サカスのサカス広場内、赤坂ギャラリーにて鑑賞できる。

舞台「俺節」

期間:2017年5月28日(日)~6月18日(日)
会場:東京・TBS赤坂ACTシアター

期間:2017年6月24日(土)~30日(金)
会場:大阪・オリックス劇場

原作:土田世紀
脚本・演出:福原充則

キャスト

海鹿耕治:安田章大
テレサ:シャーロット・ケイト・フォックス
南風原太郎:福士誠治
流しの大野:六角精児
寺泊行代 / マリアン:高田聖子
エドゥアルダ / 才原:桑原裕子
戌亥辰巳 / 金村:中村まこと
北野波平:西岡徳馬
ほか

※西岡徳馬の「徳」は旧字が正式表記。

「俺節」原画展

日程:2017年5月26日(金)~6月18日(日)※5月31日(水)、6月6日(火)、7日(水)、14日(水)は休展日
時間:12:00~19:00 ※5月26日(金)は13:00オープン
会場:akasakaSacas サカス広場内 赤坂ギャラリー
料金:無料