マイナビは5月23日、2018年卒業予定の学生を対象に実施した「2018年卒マイナビ大学生Uターン・地元就職に関する調査」の結果を発表。地元就職希望率は全国平均で51.8%で前年を下回る結果となった。

なお同調査は、2018年卒業予定の全国の大学3年生及び大学院1年生(調査開始時点)を対象に実施したもの。2011年より開始し、今回で7回目となる。有効回答数は6,969名で、内訳は文系男子1,238名、理系男子1,239名、文系女子3,146名、理系女子1,346名。調査期間は2017年3月20日から4月11日まで。

結果は次の通り。まず、最も就職したい都道府県が卒業高校の都道府県に一致する割合「地元就職希望率」は、全国平均で51.8%(前年比3.5pt減)となり、前年を下回る結果に。地元の大学に進学した学生(地元進学者)は72.2%(前年比3.5pt減)で、地元外(地元外進学者)の35.7%(前年比2.1pt減)と比較し、倍以上の開きがあった。

地元就職希望率(最も就職したい都道府県が卒業高校の都道府県に一致する割合)

全国平均の経年比較では、2012年卒の63.3%から11.5pt減少しており、地元就職を希望する割合は減少傾向。同調査では「就職環境の好転から、大都市圏を中心とした大手有名企業を希望していることが推察される」と分析。また、地元進学者と地元外進学者の就職希望率に大きな差があるエリアは「中国エリア」「四国エリア」で、それぞれ40pt以上の開きがあった。「東海エリア」は、地元進学の比率が高いが、大学進学時に同エリアを離れた学生が地元に戻り難い状況にあるため、差が大きくなったと分析している。

中国エリア

四国エリア

東海エリア

このほか、地元外進学者のうち、地元就職を考えている学生に、現在最も障害に感じていることを聞いた。結果は26.0%(前年比1.7pt増)の「地元までの交通費」が最多で、18.6%(前年比1.7pt増)の「地元企業の数が少ない」、14.4%(前年比1.7pt減)の「地元までの距離・時間」が続いた。

地元企業への就職活動で最も障害に感じていることは(地元以外に進学している回答者)

Uターン就職を希望する理由については、47.9%(前年比1.3pt増)の「(自分の意思から)両親や祖父母の近くで生活したいから」が最多で、42.2%(前年比1.9pt減)の「実家から通えて経済的に楽だから」が続いた。男女別では、女子は地元進学、地元外進学の両方で、この2つの理由が男子より割合となった。また、「東北エリア」「九州エリア(沖縄県を含む)では、「地元の風土が好きだから」は41.2%(前年比2.7pt増)が最も高い"Uターン就職を希望する理由"となった。

地元(Uターン含む)就職を希望する理由 ※複数回答