サニーヘルスはこのほど、ダイエット情報発信サイト「microdiet.net」にて、調査レポート「将棋ブーム! 脳を駆使してダイエットが叶うかも? 」を公開した。

脳の働きを維持するためには、糖質は極端に減らすべきではないという ※イメージ

将棋を題材にしたマンガがヒットし映画化されたり、21世紀生まれのプロ棋士が話題になったりと、現在、若年層で将棋ファンが増えつつあるという。

将棋や囲碁は、盤の前に座って行うため、体力を使うというイメージは少ないが、対局中はとても体力を消耗するとのこと。相手の一手から、どう展開していくのか何手も先を読む必要があり、脳は膨大なエネルギーが必要となるという。

また、対局中は、長時間にわたって集中力を持続させなくてはならないことから、プロ棋士は一局(一試合のこと)で体重が1~2キロ減る人も少なくないとのこと。とはいえ、プロ棋士と素人とでは脳の使い方や活性化する範囲がまったく違うという研究結果があるので、誰もが将棋でやせるというわけではないという。

脳は、体重に対して2%程度の重さであるにもかかわらず、基礎代謝量となると20%もの比率を脳が占めている。成人女性の平均基礎代謝量は1日あたり1200kcalであるため、脳だけで1日240kcalも消費しているという計算になる。これは白米であれば、茶碗に軽く1膳分に相当するとのこと。

脳は睡眠中も休むことなく働き続けており、エネルギーの全てをブドウ糖に頼っている。脳とその他の組織との大きな違いは、他の組織がエネルギー源として三大栄養素(糖質・タンパク質・脂質)のどれからでも使えるのに対し、脳は糖質の中でもブドウ糖しか利用できない点にある。

物理的な量で言うと、安静時など脳を使っている意識がない時でも1日に120g、1時間に5gものブドウ糖(グルコース)を消費しているという。

食べ物から摂取したブドウ糖を使い果たすと、肝臓に蓄えられているグリコーゲンが必要に応じてブドウ糖に変換され使用される。そのグリコーゲンの貯蓄量にも限度があるため、食べ物からの補給がない場合、約12時間までしか脳にエネルギーを供給できず、脳はエネルギー不足に陥るという。

脳がエネルギー不足になると、集中力が欠け、思考能力・やる気も低下し、イライラしたりなどの症状が現れるとのこと。また、手の震え、発汗、不安感など低血糖の症状が現れる場合もあるという。このような状態にならないよう、常に適度なブドウ糖を供給する必要があるとのこと。

ブドウ糖は通常の食事から十分に摂取できる。「炭水化物抜きダイエット」「低糖質ダイエット」が、ダイエット法として定着しているが、脳の働きを維持するのであれば、極端に減らすべきではないという。減らしたことにより、脳のエネルギー不足、体力や代謝、疲労感、ダイエット臭(ケトン臭)などの悪影響が出る可能性があるとのこと。

詳しい説明はmicrodiet.netの最新の記事「将棋ブーム! 脳を駆使してダイエットが叶うかも? 」で解説している。