SAS Institute Japanは5月22日、クラウド型のアナリティクス・プラットフォーム「SAS Viya」で稼働する製品のラインアップを追加したと発表した。これにより「SAS 9」を拡張・補完し、ビギナーからプロフェッショナルまでのアナリティクス・スキルのユーザーに最適だという。

すでにSAS Viyaは構造化データと非構造化データに対して機械学習とデータマイニングの手法を簡単に適用したいというデータ・サイエンティストのニーズに向けて開発されたソリューション「SAS Visual Data Mining and Machine Learning」に対応している。今回、「SAS Visual Analytics」「SAS Visual Statistic」「SAS Visual Forecasting」「SAS Econometrics」「SAS Optimization」「SAS Visual Investigator」などをラインアップに加えた。

セルフサービス型アナリティクスとデータ・ビジュアライゼーションを提供するSAS Visual Analyticsは、複数のユーザーがデータ内の関連性の発見や、インタラクティブなレポートとダッシュボードの作成・共有し、アナリティクスを実行することで、確率の高い結果を迅速に予測し、データに基づく意思決定ができるという。

SAS Visual Statisticは、SAS Visual Analyticsと同じ一貫したビジュアル・インタフェースを特徴とし、インタラクティブなデータ探索、記述的モデルと予測的モデルを作成でき、ビジネスアナリストは統計専門家と効率的に協力することでモデルの微調整を迅速に行い、質の高い情報に基づいてより適切な意思決定を可能としている。

アナリティクスの専門領域に特化した時系列予測のSAS Visual Forecasting、計量経済分析のSAS Econometrics、最適化を行うSAS Optimizationの3つのソリューションは、いずれもJupyterノートブックからも使用できるプログラミング・インタフェースを備え、SAS Visual Forecastingは将来的にSAS Viyaのほかのアナリティクス・ソリューションと同じビジュアル・インタフェースを備える予定。

SAS Visual Investigatorに関しては、行動や事象のパターン、未知の関係性、関心の対象を特定することで、インテリジェンス分析や調査の多様なニーズに応えるとしている。アナリストは通常のパターンを逸脱していたり、疑わしいと思われるイベントを検出するシナリオを作成し、インテリジェンスに基づいて優先順位づけされたアラートを管理して目的の調査を実行し、意思決定の適正化と効率化、ビジネス・プロセスの最適化を実現するという。なお、同ソリューションの日本語対応版は今年度中の提供を予定している。