女優の中谷美紀が、今秋にWOWOWで放送される東野圭吾原作の連続ドラマW『片想い』に主演することが21日、分かった。

中谷美紀

WOWOWが東野作品をドラマ化するのは2004年の『宿命』に始まり、『幻夜』、『分身』、『変身』、『カッコウの卵は誰のもの』に次いで6作目となる。物語は中谷演じる性同一性障害の主人公・美月の衝撃の告白を発端に、予測不能で複雑に絡み合う人間ドラマが繰り広げられてゆく。

主演の中谷は「初めて東野圭吾さんの作品を演じさせていただくこととなりましたが、諸手を挙げてというよりは、むしろ大変な役目を背負ってしまい、狼狽しております。まずは、男らしさを追求しつつも、美月の台詞にもある『どんなにあがいても本物にはなれない』という悲哀を表現できたらと思います。また、美月と同じ悩みを持つ方々がご覧になった際に、ご自身を受け入れ、認めるための後押しとなるような作品になるよう願っています」と、難役への意気込みを語った。

原作者の東野は「ついにこの小説に挑む人たちが現れたか、と驚きました。未だに社会が答えを見つけられていない問題。しっかりと光を当ててくださることを願います」とコメント。そして「この役を引き受けてくださったというだけで、役者としての魂の強さを感じます。自由に、大胆に演じてくだされば、それが美月だと思います」と中谷にエールを送っている。