経産省の次官・若手プロジェクト「子どもへの財政投資、最優先課題に」

経済産業省内で20~30代の若手が構成している「次官・若手プロジェクト」はこのほど、「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」を公表。資料では、「子どもや教育への投資を財政における最優先課題に」と問いかけている。

「少子化であればこそ、子供の教育にもっと投資を」※「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」より抜粋

同プロジェクトは、国内外の社会構造の変化を把握するとともに、中長期的な政策の軸となる考え方を検討し、世の中に広く問いかけることを目指すもの。「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」では、「液状化する社会と不安な個人」「政府は個人の人生の選択を支えられているか?」「我々はどうすれば良いか」の3点について分析し、問いかけを行っている。

このうち、子どもを取り巻く環境については、「母子家庭の貧困、子どもの貧困をどこかで『自己責任』と断じていないか」と指摘。母子世帯の過半数が貧困で、世界と比較すると日本だけ突出して高いことをOECDのデータで示した上で、厚生労働省のデータを引用し「母子世帯は高齢世帯に比べセイフティネットの恩恵を受けていない」と説明している。

「日本の母子世帯の貧困率は世界でも突出して高い」※「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」より抜粋

「母子世帯は高齢世帯に比べセイフティネットの恩恵を受けていない」※「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」より抜粋

また、「親の年収が高いほど、子は大学進学」「中卒・高卒の約半数が非正規雇用」「教育資金は年収に比例」「非正規の年収は正規の3分の1」など、さまざまなデータを用いて貧困が連鎖・固定化する構造を解説し、「母子世帯の貧困は社会のひずみの縮図であり、対症療法的な金銭給付だけが解決策ではない」と結論付けた。

「貧困が連鎖・固定化する構造」※「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」より抜粋

「母子世帯の貧困は社会のひずみの縮図であり、対症療法的な金銭給付だけが解決策ではない」※「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」より抜粋

そして「高齢者は一律に弱者として手厚く保護する一方、『子育ては親の責任』『現役世代は自己責任』と突き放し、意欲のある若者にも高齢者にも活躍の『場』を提供できていない」と現状を認識。「『未来の日本の豊かさを支える子供たちだけは、社会全体で投資し、何としても支える』『年齢にかかわらず、それぞれのやり方で社会に貢献する』」と胸を張って言える方が将来に対する希望が持てるのではないか」と問いかけている。

最後に子どもたちへの財政投資については、「変化が激しく、特定の『成功モデル』もない現在。今の子供たちの約6割が、大学卒業時には今存在していない仕事に就くと言われている。20年後には多くの大企業も存在しなくなっている可能性がある」と指摘。「子どもから大人まで、自由を行使し変化を乗り越える力を身につけることで、誰もが思い切った挑戦ができ、不確実であっても明るい未来が作り出せる」として、「子どもや教育への投資を財政における最優先課題に」と提言している。

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