三井住友フィナンシャルグループとSMBC日興証券、NTTコミュニケーションズの三社は5月18日、アクセンチュアの支援のもと、人工知能(AI)を活用した自動チャットサービス(以下、AIチャットボット)を共同で開発し、同月25日よりSMBC日興証券のコンタクトセンターにて、LINE問い合わせサービスの拡充機能として提供を開始すると発表した。

AIチャットボットは、顧客がLINEのトークで入力した内容を理解し、自動で最適な返答を行うサービス。口座開設方法のほか、新規公開株式(IPO)、NISA、マイナンバー、ダイレクトコースの案内が可能で、今後は、株価照会や投資信託の銘柄選びなど、サービス範囲を順次拡充していく。

なお、SMBC日興証券のコンタクトセンターでは、2016年5月にホームページ上で、同年9月にLINE上でオペレータによるチャットサービスを開始。今回のAIチャットボットの導入により、顧客からのお問い合わせに対してより迅速な対応が可能となる。

今後は、チャットサービスの利用が不可であった夜間や休日の時間帯にもAIチャットボットの提供を実現したい考えだ。

今回導入するNTT ComのAIエンジン「Communication Engine “COTOHA”(コトハ) は、顧客からの問い合わせ内容を理解し、不足している情報を自動で質問するなど自然な応答を得意とするサービス。さらに、オペレータの応答をAIエンジンが学習することにより、応答能力が自動的に強化する機能を持つほか、オペレータへのエスカレーション機能を有し、AIチャットボットとのやり取りで解決しなかった質問については、オペレータへの交代を提案し、回答へ導くことが可能だという。

SMBC日興証券では、コンタクトセンターのオペレータ業務の一部にAIを活用することで、時間外労働の抑制など、従業員の「働き方改革」や「ワークライフバランスの実現」に寄与することも期待している。