NXP Semiconductors N.V.は、在庫管理やスマートシティ・アプリケーション向けに、AES暗号セキュリティとプライバシー保護機能を備えた、長距離読み取りソリューションに対する市場ニーズに対応した「UCODE DNA Track IC」と「UCODE DNA City Tag IC」を投入し、セキュアなRAIN RFID製品ポートフォリオをさらに拡充したと発表した。

新しいUCODE DNAタグは、長距離UHF技術と高度なセキュリティ機能を組み合わせており、物流オペレーションやスマートシティ・アプリケーションにおけるセキュアなRAIN技術普及をサポートする、同社のコミットメントを実現するという。

スマートシティ・アプリケーションとしては、コミュニティや各種サービスの利用者の利便性を向上する、相互接続されたインフラ内の交通機関のチケッティング、イベント管理、アクセス管理などがある。

同社のRAIN RFID担当マーケティング・ディレクタのMahdi Mekic氏は、「私たちのお客様は、セキュリティを犠牲にせずに高い運用効率を提供し、カスタマー・エクスペリエンスの向上、プロセスの効率化、コスト削減を可能にするRAIN RFIDソリューションを求めています」と述べている。

さらに同氏は、「新しいICは信頼性の高い長距離ID認証とセキュアな真贋認証を実現します。具体的には、UCODE DNA Trackは暗号認証により在庫/サプライチェーン管理機能を強化し、ブランド・プロテクションと偽造品防止対策を提供します。多様なスマートシティ・アプリケーションで非接触型カードに基づくシステムを提供しているソリューション・プロバイダは、UCODE DNA Cityにより、長距離読み取り機能の導入など、消費者にとってサービスや利便性向上につながる既存システムのアップグレードが可能になります」とも語っている。

なお、同社は5月9日~11日に米国アリゾナ州フェニックスで開催された「RFID Journal Live!」において、最新のUCODE 8 RAIN RFIDチップ・プラットフォームなどの新しいUCODEファミリ製品や、ほかの革新的な技術のデモを実施したということだ。