日立情報通信エンジニアリングは5月15日、小規模事業所向けビジネスホンである日立マルチコミュニケーションシステム「integral-F」をフルモデルチェンジし、「S-integral」として6月20日から販売開始すると発表した。価格は、IP電話サービスが2チャネル、多機能電話機が5台の構成の場合で50万9000円から(税別)。出荷開始は7月3日を予定している。

多機能電話機と主装置の外観

新製品の主な特徴は、多機能電話機やコードレス電話機のデザインの刷新、UCツール「オフィスアシスト」、スマートフォン用多機能電話アプリケーションの3点。

デザインの刷新に関しては、製品コンセプトである「Smart」に基づき、操作面とサイド・ビューが特徴的となっており、多様な利用シーンに適合するとしている。

オプションのオフィスアシストは、スケジューラ機能とチャット機能を備え、オフィスコミュニケーションの効率向上をサポートする。スケジューラ機能では、PCやスマートフォンで自分の予定を入力可能であり、メンバーの予定も確認できる。予定時刻になると多機能電話機が鳴動し、LCD(液晶ディスプレイ)にアラーム表示することに加え、PCやスマートフォンへのアラーム通知も可能という。

チャット機能では、ちょっとした用件を個人やグループ内のメンバーに文字メッセージで伝えられるほか、留守録や通話録音した音声メッセージ、PCやスマートフォン内の画像ファイルなどを添付して送信でき、メッセージ内の電話番号をクリックすると電話をかけることも可能。

スケジューラ機能とチャット機能のイメージ

今回、スマートフォンの連携を強化するため、スマートフォン用多機能電話アプリケーションもメニュー化した。同アプリケーションは電話、Click to Call、映像表示の機能を備える。

電話機能では、オフィスの無線LAN環境下でスマートフォンを内線電話機として利用可能になり、多機能電話機と同様の操作による発着信や保留転送に加え、主装置内の電話帳や発着信履歴を検索して発信することも可能。スマートフォンには内線で使用した発着信履歴は残らないため、万一の紛失時にも顧客情報など端末内の情報流出を防ぐことができるという。

Click to Call機能では、スマートフォンでWebサイトを閲覧中にサイト内の電話番号をタップすると、主装置を経由して外線発信ができる。映像表示機能では、カメラ・ドアホンと連動して来訪者の映像をスマートフォンに表示できるほか、ネットワーク・カメラを操作して指定の場所の映像をスマートフォンで確認を可能としている。

ドアの開閉や各種センサーが反応した際に対応するカメラ映像の表示が可能なため、オフィスの安心・安全を実現するとしている。さらに、スマートフォンに内蔵のカメラを使用して、最大4人の社内ビデオ会議(テレビ会議)端末として利用できる。