LCCのスクート(本拠地: シンガポール)は5月15日、シンガポール・チャンギ空港にクルーバンク搭載のボーイング787が到着したことを発表。これにより、6月に就航するシンガポール=アテネ線を始め、スクートの長距離路線サービスが可能となる。2017年内にさらに3機(計4機)の受領を予定している。

これにより、スクートの長距離路線サービスが可能となる

同機は米国シアトルのボーイング・エバレット・デリバリー・センターにて、「Mous-Scoot-Ka」(Moussaka: 一般的なギリシャ料理)と名付けたボーイング787-8が引き渡された。スクートは6月のシンガポール=アテネの直行便を皮切りに、今後の長距離路線の展開を進めていく。

スクートのCEOであるLee Lik Hsin氏は、「アジア・太平洋地域を超えたエリアのお客さまにサービスを提供するというわれわれのビジョンは、クルーバンクが搭載されているボーイング787の納入で実現します。スクートと姉妹航空会社のタイガーエア・シンガポールは、現在アジア太平洋地域に16カ国、59都市のネットワークを有しています。 この地域での豊富な経験をもとに今後長距離路線サービスを展開してきます」とコメントしている。

このクルーバンク搭載の機材は、329席(内、スクートビズ18席)となり、現行の335席(内、スクートビズ21席)と比較し6席少なくなる。これらの機材には6つのバンク(寝台)を設置。長距離路線の客室乗務員は、10~11人で構成される。

クルーバンク搭載の機材は全席329席(内、スクートビズ18席)

今回の保有機材の拡張は、スクートの長期的な成長戦略の一部であり、2016年5月にスクートとタイガーエア・シンガポールのブランド統合を発表した後、2つの航空会社はひとつのスクートブランドとしての運営に取り組んでいる。

スクートは2012年6月のサービス開始以来、累計700万人以上の乗客を乗せ、全路線をボーイング787(ドリームライナー)で運航。シンガポールと東京・大阪・札幌・シドニー・ゴールドコースト・パース・メルボルン・バンコク・台北・高雄・天津・瀋陽・南京・青島・香港・杭州・広州・大連・ソウル・ジッダ・チェンナイ・アムリトサル・ジャイプルの9カ国24都市を結び、今後、アテネへの就航など、ネットワークを拡大していく。