IBJは、男女が考える「理想の結婚後の生活スタイル」についてアンケート調査を実施した。対象者は、婚活サービスを利用中の未婚の男女867名(男性:448名、女性419名)。最近では女性の社会進出なども話題になっており、管理職などの重要なポジションに女性が就く機会も増えた。こうした背景が、結婚後の生活スタイルに対する男女の考え方にも影響をおよぼしているようだ。

専業主婦? それとも共働き?

まずは、結婚後の仕事観について聞いた。「あなたは結婚後、どのような生活を送りたいですか? 」の質問に、男性は半数、女性は4割が「夫婦共働き」を選択。ひと昔前なら「結婚したら女性は家庭に入って専業主婦をする」という回答が多かっただろう。そうした固定概念を覆す結果となっており、「結婚後も働きたい」と思う女性が増えていることがうかがえる。

あなたは結婚後、どのような生活を送りたいですか?

男性の結果で特徴的なのが、全体の45%が「特にこだわりはない」と回答している点。理由として「相手の意志を尊重したい」や「自由に選択し、ケースバイケースで決める」といった声が聞かれた。なお、専業主婦を希望する女性は23%にとどまった。

共働きと回答した人たちの意見

「夫婦共働き」を選択した回答者からは、男性では「二人とも働いていて家事もした方が経済的に豊かかつ快適な家で暮らせる」、女性では「お相手の身に何か起こったときに精神的経済的な負担を少なくさせてあげたいと思う」といった意見。「将来のために、子供ができるまでは働いていてほしい」(男性)や「よりよい生活のために、子供ができるまでは働きたい」(女性)という意見もあった。仕事を継続するか否かについては、子供の出産がひとつの区切りになると考えられる。

男性は保守的! 女性は?

別居婚、夫婦別姓、週末婚など、結婚のカタチも多様化しつつある。簡単に説明すると、結婚をしている安心感と独り暮らしの気楽さの両方が味わえるのが「別居婚」、名前が変わることによる手続きの煩雑さを考えなくて良いのが「夫婦別姓」と言えるだろうか。どちらもメリット、デメリットがある。未婚の男女867名は、これについてどのように考えているだろうか。

夫婦別姓、別居婚など結婚しても自由な関係についてどう思いますか?

女性に「賛成派」が多かった。ひと昔前は一般的ではなかった、こうした考え方に賛成する人が増えている背景には、やはり”仕事”の影響があるようだ。賛成派の意見には「仕事を効率的にまわせる」「(姓が変わると)これまでのキャリアがリセットされてしまう恐れがある」といったものがあった。業務内容にも依るが、会社における役職を考えた場合、名前が変わることで支障が出るケースも多い。このため夫婦別姓、別居婚などに理解を示す人が増えているようだ。

夫婦別姓、別居婚などに賛成する人たちの意見

一方で、男性は保守的な意見が多く見られた。夫婦の一体感が損なわれるという意見もあった。

夫婦別姓、別居婚などに反対する人たちの意見

日本では結婚をする際に夫婦どちらかの姓を選び、名乗ることが定められている。しかし法務省では現在、この制度を見直す動きがある。これを「選択的夫婦別姓制度」といい、別姓を希望する場合は、男女それぞれ結婚する前の名字を名乗れる。「選択的」なので、別姓を強制しない。

同性でも離婚する夫婦はいる。また、別姓でも強い絆で結ばれている夫婦もいる。夫婦別姓に対する考え方は、時代を追うごとに柔軟になりつつあると言える。働き方が多様化しつつある現代にフィットする選択肢のひとつとして、今後より一層、人々の生活に浸透していくかも知れない。