フジテレビジョンは11日、亀山千広社長が退任するなどの役員人事を正式発表した。6月28日の株主総会で承認される予定。

退任するフジテレビの亀山千広社長

亀山社長は、『あすなろ白書』『ロングバケーション』などのヒットドラマのプロデューサーを手がけ、『踊る大捜査線』シリーズでは映画を含めて大ヒット。編成制作局長時代には、視聴率66.1%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録した日韓サッカーW杯の日本×ロシア戦を引き当てたことでも知られ、映画事業局長などをへて、2013年から社長に就任していた。

2014年には『笑っていいとも!』、2016年には『ごきげんよう』、昼ドラ(東海テレビ制作)という長寿番組を終了させる平日午後帯の大改革を断行し、最近では『バイキング』からの流れが改善傾向を見せていたが、全体的な視聴率低迷脱却へは志半ばで退任することになった。今後は、BSフジの社長に就く。

また、日枝久会長が退任することも発表した。日枝会長は、1980年に42歳の若さで編成局長に就任してから、当時視聴率が低迷していたフジテレビを"三冠王"に押し上げ、『オレたちひょうきん族』(1981年~1989年)の人気コーナー「ひょうきん懺悔室」では、ビートたけしと明石家さんまに水を浴びせられた気さくな人柄でも知られる。

1988年の社長就任以来、30年近くにわたって代表取締役を務めてきたが、今回のタイミングで親会社のフジ・メディア・ホールディングスの会長も退任。今後は、両社の取締役相談役に就くが、フジサンケイグループ代表は続投する。

後任の会長には嘉納修治フジ・メディア・ホールディングス社長が、社長には宮内正喜BSフジ社長が就任。そして脚本家・三谷幸喜氏の信頼が厚いことで知られる石原隆執行役員編成局長が取締役に就任する。

なお、一部メディアでフジテレビ社長に内定と報じられていた遠藤龍之介氏は、専務を続投する。