光造形方式のデスクトップ型3Dプリンタを製造する米Formlabsは9日、自動洗浄製品「Form Wash」およびポストキュア製品「Form Cure」を発表した。

「Form Wash」(左)と「Form Cure」(右)は、光造形3Dプリンタで出力したパーツの仕上げ工程を自動化するための装置だ

「Form Wash」と「Form Cure」は、光造形(SLA)方式による3Dプリントプロセス全体を合理化するための機器で、これまで出力品を実用可能なパーツに仕上げるまでにかかっていた工程を自動化し、工数を削減するという。

同社製3Dプリンタ「Form 2」のビルドプラットフォームまたは出力したパーツを「Form Wash」内に設置し、時間を設定するだけで、自動的に処理が行われる。「Form Wash」内部でイソプロピルアルコール(IPA)に漬けたパーツが撹拌され、洗浄が終了するとバスケットとプラットフォームがせり上がり、すぐにポストキュアが行えるようにパーツは乾燥される。また、「Form Wash」には工具を保管する専用スペースがあり、IPAの交換時期を知らせる比重計も搭載されている。

そして、ポストキュア製品「Form Cure」のポストキュア処理によって、同社製3Dプリンタのフィラメントであるスタンダードレジンの強度が向上し、エンジニアリングレジンのピーク性能が実現するとのこと。キャスタブルレジンはより完全に焼尽できる。

Formlabs 最高製品責任者 デビッド・ラカトス(David Lakatos)氏は、両製品のリリースに際して、「プリント開始から最終的にオブジェクトが完成するまでには、多くのプロセスが必要になります。私たちは、ユーザーの時間は設計や製作のためにより一層有効に活用されるべきだと考え、そのギャップを埋めるソリューションとなるForm WashとForm Cureを開発しました。これは、プリントしたオブジェクトが、すぐに使用可能なパーツになるまでのプロセスを、今まで以上に簡素化します」とコメントしている。