アリタリア-イタリア航空は現地時間の5月2日、特別管財人下にて事業再建を進める手続きを申請。5月2日に開催されたアリタリアの株主総会は、反対票が過半数であった従業員による投票結果を「非常に残念であった」と述べ、会社の再編と再建案を実施することができないと判断した。

運航スケジュールは引き続き予定どおり継続

イタリアの株主とエティハド航空は、アリタリアの強い潜在的成長と、2/3は労働コストに関係しない構造的コスト削減を含む企業計画に基づき、20億ユーロの最資本化と資金調達を約束している。この約束は労働組合との合意によるものだったが、従業員の投票により反対された。

株主総会後に招集された取締役会は、会社の深刻な経済的および財政的状況を認識し、株主による再投資も短期間で代替案を見つけることも不可能であると判断。イタリアの法律に基づく 特別管理の申請を進めることで全会一致した。具体的な負債額などは公表していないものの、アリタリアの運航スケジュールやサービスそのものは、引き続き予定どおり継続する方針としている。

アリタリア-イタリア航空は2015年1月1日に設立されたイタリアの主要航空会社で、その51%は前身のAlitalia-Compagnia Aerea Italiana S.p.A.を継承、49%はアラブ首長国連邦の国営エティハド航空により投資された。アライアンスはエールフランス・KLM、デルタ航空などとともにスカイチームに所属し、エア・ベルリン、エア・セルビア、エア・セイシェル、エティハド・レジョナルとともにエティハド航空パートナーに所属している。

日本からは成田からローマ、ミラノへ毎日1便づつ直行便を運航し、ローマ経由でイタリア26都市へ同日に到着する。米国グローバル・トラベラー誌が読者のフリークエントフライヤー25,000人を対象に実施する旅行/観光業界に関するリサーチをもとに選出する「ベスト・エアライン・キュイジーヌ賞」を2010年より7年連続で受賞している