岡山地区のJR山陽本線で3日、オレンジとグリーンのツートンカラー「湘南色」の115系300番台を2編成連結しての特別運行が実施された。岡山駅10時31分発・糸崎駅11時59分着の普通列車1721Mで運行開始し、岡山駅から相生・姫路方面への運行も行われた。ゴールデンウィーク期間中の5月6日まで特別運行を行う予定となっている。

「湘南色」で再塗装された115系300番台(D26編成・D27編成)。2編成連結しての特別運行は5月6日朝まで実施される予定

特別運行の時刻はJR西日本サイトでも公開されており、駅や沿線で「湘南色」6両編成の115系を待ち構える鉄道ファンらの姿も。特別運行初日の5月3日は、普通列車1721Mとして岡山駅から糸崎駅まで運行した後、糸崎駅13時40分発の普通列車1746Mとなって折り返し、岡山駅で普通列車1320Mに変更され、さらに東へ。相生駅到着後、同駅16時25分発の普通列車1327Mとなり、岡山駅へ向かった。

5月4日の特別運行も、終日にわたって山陽本線(姫路~三原間)を走る予定。5月5日は夜まで山陽本線(相生~三原間)で運行された後、岡山駅20時40分発・日生駅21時41分着の普通列車1980Mとなって赤穂線を走る。5月6日は播州赤穂駅5時59分発の普通列車1901Mとして赤穂線を走り、岡山駅から843Mに変更されて伯備線へ。新見駅に8時51分に到着予定となっている。JR西日本岡山支社の発表によれば、その後は「3両編成(2編成)でそれぞれ山陽線、伯備線、赤穂線、瀬戸大橋線、宇野みなと線、福塩線において運行いたします」とのこと。

地域ごとのオリジナルカラーが採用された後も、国鉄時代から続く「湘南色」の塗装は根強い人気を持つ

115系は国鉄時代の1963(昭和38)年、山岳路線対応のブレーキを搭載し、寒冷地での走行も可能な直流近郊形電車としてデビュー。現在もJR東日本・JR西日本やしなの鉄道などで現役だが、新潟地区や広島地区では新型車両による置換えが進んでいる。岡山地区では現在も115系が電化区間における普通列車の主力車両として活躍しており、中間車を先頭車化改造した独特なデザインの編成も存在する。

岡山地区の115系は2009年頃から黄色1色への塗装変更が始まり、現在は大半の編成が黄色の塗装に。一方、国鉄時代から続く塗装のひとつ「湘南色」の編成も2編成(D26編成・D27編成)残されており、これらの編成も黄色の塗装となる予定だったが、利用者からの要望もあって「湘南色」のまま再塗装されることになった。座席の配列も新製時の115系の姿を残しているという。今回の特別運行は再塗装の完了を記念して実施された。