ハワイアン航空は現地時間の5月1日、新たなブランドロゴと新たな機体デザインが施されたボーイング717(N488HA)を発表。同社は現在50機以上の航空機を保有しており、今回披露されたボーイング717は、新デザインが施された初号機となる。40年以上にわたり使用されている、同社のブランドの象徴でもあるプアラニ("空の花"の意味)は新デザインにも引き継ぎ、尾翼に描かれている。

新デザインを発表(写真はイメージ)

プアラニの下には、パカラナの花が編み込まれた銀色のマイレ・レイが機体を包み込むように描かれ、アロハ・スピリットを表現している。同社の代表取締役社長兼CEOであるマーク・ダンカリー氏は、「ハワイアン航空の新しい機体デザインは、ハワイアン航空のサービスとおもてなしの文化をより強く、より現代的に表現しています。また、ハワイアン航空がハワイの企業であるということや、ハワイアン航空の『全てのお客さまにハワイアンホスピタリティを提供するという純粋な思い』を表しています」とコメントしている。

さらに、機体デザインのリニューアルに併せてロゴも一新されており、ウェブサイト、空港ロビーの表示、自動発券機、搭乗ゲートを始め、ハワイアン航空の国内線および国際線のあらゆる場所に順次導入していく。航空機および地上サービス設備のリニューアルは、2020年までに完了を予定している。

ロゴも刷新

新たなブランドロゴは、全世界にネットワークをもつグローバル・クリエイティブ・コンサルタンシーのLippincott社とともに生み出された。ハワイアン航空のブランドチームと Lippincott社は1年の歳月をかけて新デザインを設定。ハワイアン航空の上席副社長(マーケティング部門)であるアヴィ・マニス氏は、「15年前に誕生したハワイアン航空のビジュアルの大部分は、現在もお客さまとスタッフの心を魅了しています。今回のデザインのリニューアルは、ハワイアン航空ブランドの本質を保ちながら、ハワイアン航空ならではのハワイのおもてなしをより明確に、そして、より忠実に表現することを目的に行われました」とコメントしている。

1973年に登場したロゴ

新たなデザインは旧デザインと同様に、ハワイアン航空の特徴的な紫、赤紫、コーラルの配色を取り入れている。さらに、ハワイアン航空ブランドの象徴であるプアラニが引き続き、デザインの中心を担う。また、新たに取り入れられたレイの要素が機体の立体的な輪郭を際立てるデザインとなっている。

プアラニが初めて機体へ描かれたのは、1973年10月のこと。民間用の航空機の尾翼に女性のアイコンとして描かれ、ハワイアン航空がマクドネル・ダグラスDC-9を導入し、ジェット機のみの運航へ転換を果たした際に誕生した。その後の28年間は、髪に飾られている赤いハイビスカスがわずかに変更されたのみだったが、2001年にボーイング717がハワイ州内線へ、ボーイング767が太平洋横断線へ導入された。その際にハワイアン航空をより競争力のある洗練された航空会社へと導くために、21世紀のハワイの女性を象徴するロゴへとブランドをリニューアルした。

マクドネル・ダグラスDC-9

新たなデザインは、年内に予定されているナローボディの中距離機A321neoの導入とともに展開。同社は5年前より客室や空港ラウンジを始めとする顧客体験に大幅な投資を行っており、今回のデザインのリニューアルはその一環となる。また、新たな成長期に向けた施策の一環として、年内に「クウ・マコウ("力を合わせる"の意味)」をテーマとした新ユニフォームを運航部門において導入を予定している。

2001年以来、同社の路線ネットワークは2倍以上に拡大しており、現在では11の国際都市を含む27の空港に就航している。所有機材はエアバスA330が23機、ボーイング717が20機、ボーイング767が8機となっているほか、オハナ バイ ハワイアンが、ATR-42(3機)によるターボプロップ便を運航している。また、2017年の第4四半期から2020年にかけて、A321neoを18機受領する予定となっている。