ディスコは4月28日、「女子学生の就職活動・就労意識に関するアンケート調査」の結果を発表した。調査は2月23日~27日、卒業までに就職先が決まった2017年3月卒業の女子学生350名(文系237名、理系113名)を対象に、インターネットで行われた。

希望通りの業界に入社する女子学生が増加

「希望業界と入社企業の業界」

就職活動開始当初に希望していた業界へ入社した女子学生は、前年比1.8pt増の61.1%となった。2013年卒者から経年で見ても年々増加しており、売り手市場に加え、女子学生を積極的に採用する企業が増えていることで、希望が通りやすくなっている可能性がうかがえた。

なお、希望通りの「コース(職掌)」に入社した女子学生は77.7%。希望通りの「規模の企業」に入社した女子学生は60.6%だった。

女性でよかったこと・損したこと

「就活において女性でよかった、損したと思った経験」

次に、就職活動中に「女性でよかった」「女性で損した(理不尽だ)」と思った経験について調査を実施した。結果は「女性でよかった」と思った経験がある人が37.1%。2016年卒者(36.2%)や2015年卒者(36.2%)と比べて目立った変化はなかった。

この問いに関して具体的な経験と聞くと、「全体的に女子学生の採用数を増やそうという動きが強く、女性の方が内定をとりやすいことが多い気がする」「女性は一般職、準総合職、総合職など選択肢が広いが、男性は一般職や準総合職はほとんど選べず、選択肢が少ないと感じる」といったコメントが寄せられた。

一方、「女性で損した(理不尽だ)」と思った経験がある人の割合は35.1%。女性で損したと考える人の割合は年々減少傾向(2015年卒者45.5%、2016年卒者38.1%)にあり、女子学生が就職活動しやすい環境が整ってきたと考えられる結果となった。

具体例としては「面接時、結婚すれば辞めるだろうと言われたこと」「全国転勤型の総合職を受験する際には、まだまだ男性優位な雰囲気が感じられたため」「産休育休の実績がない会社があり、ライフイベントを挟んで働き続ける方法を聞いたら、産後は契約社員と言われた」といった経験談が並んだ。

女子学生43.5%に出世願望あり

「女性活躍推進法施行の認知状況/出世希望ランク」

このほか、昨年4月に施行された「女性活躍推進法」について質問。結果は「知っている」(33.7%)と「この法律は知っているが、詳しい内容は知らない」(41.7%)と回答した人を合わせると75.4%となり、女性活躍推進法の認知度が7割超であることがわかった。

「入社企業での勤務予定期間/退職理由(予想)」

さらに「出世」について聞いたところ、課長以上の「管理職以上」を希望する学生は43.5%に上り、「出世したいと思わない」という学生は12.9%だった。また「入社した企業での勤務予定期間」については、「定年まで(なるべく長く)」が最も多く61.4%。以降「5年くらい」(18.0%)、「10年くらい」(13.4%)、「3年くらい」(6.6%)、「1年くらい」(0.6%)と続いた。予想される「退職理由」としては、「転職」(54.1%)が最多。次いで「出産・育児」(28.1%)、「結婚」(10.4%)、「独立・企業」(4.4%)という結果となった。

入社後のライフプラン

「ライフプランについて」

女子学生のライフプランを探ったところ、結婚したい年齢は平均で27.4歳。希望する世帯スタイルは、「二人とも働く(共働き世帯)」が最も多く7割(75.4%)を超えた。次点は「夫が働き、自分は家庭にいる(専業主婦世帯)」(14.3%)となった。

また、「自身の育児休暇取得を希望する」と回答した女子学生の割合は、97.6%(「取得したい」82.2%+「どちらかといえば取得したい」15.4%)。さらに、「夫に育児休暇を取得してほしい」では、83.3%(「取得してもらいたい」35.6%+「どちらかといえば取得してもらいたい」47.7%)となった。