女優の吉岡里帆が、26日深夜に放送された日本テレビ系音楽バラエティ番組『チカラウタ』の1時間スペシャル(23:59~24:54)に出演し、下積み時代の苦悩を告白した。

吉岡里帆

同番組は、人生で背中を押してくれた1曲=チカラウタについて語り合うという内容。吉岡は、週末に夜行バスで京都から上京し、オーディションを受けるという生活をしていた頃、「何のためにこんなことをしているんだろう?」と思ったときに鳴ったチカラウタとして、竹原ピストルの「東京一年生」を紹介した。

女優になったきっかけはエキストラ体験。その時に出会った映画監督志望の人と映画を作ろうという話になり、その仲間がどんどん広がっていったそうで、「みんなと一緒に作品を撮りたいという一心で東京の養成所に通うように」と話した。大学に行き、小劇場の舞台や映画作りをし、深夜までアルバイトして、深夜バスで東京に行き、漫画喫茶でシャワーを浴びてからオーディションへ。そんな生活を約5年続けたという。

「行きのバスは希望がいっぱいで意気揚々だけど、帰りはいっぱい反省して、自分は何かすごい間違えを犯してるんじゃないかという気持ちで帰るから寝られなくて、ずっと外の景色を見ていた」と当時の心境を打ち明け、「迷いとか不安とか焦りとかいっぱいあった時期」と表現。自身のチカラウタが流れると涙し、「思い出します。夜の工場が見えて、この時間働いている人もいるんだな、全然まだ頑張れるなと」と語った。

東京に行っていることを親に内緒にしていて、「友達の家に泊まってくる」と伝えていたという吉岡。「カフェとか、居酒屋の厨房とか、派遣をやったり、歯科助手をやったり、ホテルのサービスしたり、一番多い時で4つ同時進行でやってました」とバイトに励んでいたことも明かし、「ワークショップを受けたり、(舞台の)チケットを買ったり、夢に投資していた」と振り返った。