トーマツイノベーションは4月24日、「新入社員のキャリアに対する意識」に関する調査結果を発表した。調査は4月4日~14日、同社が東京・横浜・名古屋・大阪で開催した新人社員研修の受講者4,799名(男性2,805名、女性1,994名)を対象に、自記式のアンケートにて行われた。

「将来会社で担いたい役割」

「将来会社でどういう役割を担いたいか」を聞いたところ、最も多かったのは「専門家」で34.4%。次いで「管理職」(23.9%)、「特にキャリアの志向はなく、楽しく仕事をしていたい」(21.2%)、「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」(19.9%)、「わからない」(0.6%)となった。

「管理職」(前年比-0.8pt)や「専門家」(同-2.2pt)になりたい人の割合は、調査を開始した2014年以降、減少傾向に。一方「特にキャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていたい」(同+1.8pt)や「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい」(同+1.0pt)という人の割合は増加する結果となった。

「勤続意向」

今の会社での「勤続意向」を聞くと、「できれば今の会社で働き続けたい」(56.2%)が半数以上を占めたものの、その割合は2年連続で減少(2015年63.4%、2016年62.0%)。次いで、「そのうち転職したい」が15.2%となり、昨年(11.2%)から4.0pt増加する結果に。

「理想の上司(男女別)」

「自分のキャリアアップにつながる理想の上司」について聞くと、昨年と同様に、男性は「プライベートのことも相談に乗ってくれる上司」(39.3%)、女性は「優しく指導をする上司」(41.1%)が最も多い回答となった。

一方、「リーダーシップのある上司」が男女ともに3年連続で減少。3年前(2014年度)と比べて10.2pt減少しており、学生がイメージする「リーダー像」そのものが変化してきていると推察される結果となった。

「労働時間について」

今後1~3年間の会社での「労働時間」については、「週に2~3回の残業まで」(41.8%)が最も多く、以降「定時に帰りたい」(37.9%)、「仕事・成長のためにできるだけたくさん働きたい」(13.6%)、「毎日残業でもかまわない」(6.7%)と続いた。

「定時に帰りたい」と答えた人の割合は前年比+5.7ptで、3年連続で増加傾向に。一方、「仕事・成長のためにできるだけたくさん働きたい」という人の割合は前年比-5.1pt、3年連続で減少傾向となった。