シュナイダーエレクトリックソフトウェアは4月24日、同社が提供するIIoTなどをはじめとする産業向け生産管理ソフトウェア「Wonderware」のシステム構築基盤プラットフォームの最新バージョン「System Platform 2017」を5月末より日本国内での提供を開始すると発表した。

シュナイダーエレクトリックは、「エコストラクチャー(ExoStruxure)」と題し、「ビルディング」、「データセンター」、「インダストリー」、「グリッド」の4分野にプラットフォームを展開しているが、System Platformは、各分野の基盤となるソフトウェア。System Platformが含まれるWonderwareは、HMIとSCADAのコンピュータによるシステム監視とプロセス制御のシステムを提供することなどを目指して開発された生産管理ソリューションで、System Platformのほか、InTouch、Historian、Information Serverなどのソフトウェア群で構成されており、現場のデータを分析しながら、企業の全体のシステムと結合していくことを可能とするもの、というソリューションを構築している。

Wonderwareの概要。製造装置から生み出されるデータをERPやSCMなどで活用させるために収集や加工、分析などを行うソリューションとなっている

IIoTの導入に向け、ITソリューションの活用が製造現場で進められようとしているが、現場のOT(Operational Technology)側では、デジタル化が進んでおらず、必ずしも、そうした最新の機能を活用することができない、ということが課題として浮き彫りになりつつある。また、ソリューションも1社で提供されるわけではなく、複数社を組み合わせる必要があり、情報の見える化を図ろうにも、システムの連携が困難という課題があった。そうした課題に対し、System Platformでは、対象となる共通の機能を抽象化/モデル化して、そのオブジェクト化されたテンプレートを作成・定義することを可能としており、かつ一般的に使われる装置テンプレートは、すべて初めから提供されており、ユーザーが作る手間も省くことができるようになっている。

また、テンプレートからコピーされたバルブやポンプなどは、ベースとなっている基本テンプレートの情報を継承するので、基本テンプレート側の情報を変更してやるだけで、派生で作られた複数の情報を一気に更新するといったことも可能な紐づけ機能を有しており、変更工数の削減などを図ることができるようになっている。

機能などをオブジェクト化することで、オブジェクトごとのまとまりで修正などを反映させることが可能なため、工数の削減を図ることができる

今回のSystem Platform 2017では、こうした基本機能はそのままに、新たにフィンガージェスチャー機能に対応。例えばSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)の画面をタッチするだけで、スクロールしたり、長押しでキャンセル、ピンチイン/ピンチアウト、タッピングなどの機能を利用できるようになった。

また、見える化部分も変更され、HTML5対応により複数画面を同時に操作することを可能としたほか、SCADAでの並列処理も可能となり、1つの画面を選択すると、別の画面もそれに連動した動作が可能となった(複数のディスプレイでの表示や4K表示にも対応)。さらに、他社のアプリケーションなどとも連動することが可能となったほか、年内にも予定しているバージョンアップによりWebブラウザでの利用にも対応する予定だという。

加えて、従来は、複数社のソリューションを組み合わせた場合、連動が困難であったが、今後はOTのみならず、他社が提供しているようなIT分野の機能も連動させるように徐々に対応を図っていく(初期はカメラと地図情報)予定としている。

System Platform 2017で強化された3つの機能の概要。「タッチ操作への対応」「UIの改善と連携強化」「マルチスクリーンへの対応」といったところが大きな改良点となる

なお、同社では、今回のバージョンについて、IIoTの統合を推進している顧客がメインターゲットとしているが、自社で提供する各種ソフトも連携しやすくなることから、さまざまな分野での活用を進めてもらっていくことで、今後のソフトウェア事業の拡大そのものを図っていきたいとしている。

System Platform 2017がターゲットとするのは、ITとOTを融合し活用したいという企業などだが、自社/他社問わず、さまざまなソフトを連携させることが可能となるため、これを軸に、さまざまな分野での活用を目指すとしている