GNU Projectは4月21日(現地時間)、GNU Emacs 25.2をリリースした。前バージョンとなるバージョン25.1は2016年9月に登場しているため、約半年ぶりのリリースとなる。ただし、本稿執筆時点でメインFTPサーバーには、Windows版バイナリが用意されていなかった。

Changelogによれば、今回はバグ修正が中心となっているものの、「find-library」「help-function-def」「help-variable-def」を実行する際に「find-function-after-hook」を利用するように変更し、セリフ付き固定幅フォントとして「fixed-pitch-serif」を追加。これらは「Info-quoted」「tex-verbatim」に継承される。また、下位互換性を維持するための「use-default-font-for-symbols」を用いることで、Emacsの動作を以前の状態に戻すことが可能だという。

この他にもcurved quotesの入力を容易にするElectric Quoteモードの動作を変更し、文字表示を高速化するために「inhibit-compacting-font-caches」を追加した。なお、C言語プログラミング用のモードでであるcc-modeのバージョンが5.33から5.32.99に更新された。ただし、ソフトウェア自体に変更は加わっておらず、CC Modeと足並みをそろえるための対応と思われる。最新版はダウンロードページから入手可能。

阿久津良和(Cactus)