スーパーストリームは4月21日、都内で記者会見を開き、会計・人事給与分野に特化した経営基盤ソリューションであるSuperStream-NXの最新版「SuperStream-NX Ver 2.0」を発表した。6月1日に発売を予定しており、価格(税別)は500万円~。

SuperStream-NXのロードマップ

最新版は、入出力インタフェースの操作性を向上させており、データ入力ではフラットデザインの採用やレイアウトをユーザごとに自由に配置できるフリーレイアウト対応など、さまざまな機能により入力業務の負担を軽減するという。

また、データ出力ではピボット集計機能の標準実装まで、Excelのような使い勝手を提供し、新たなツールを導入することなく、作表や集計作業を行うことができるため出力業務の効率化が図れるとしている。

スーパーストリーム 取締役 企画開発本部長の山田誠氏

スーパーストリーム 取締役 企画開発本部長の山田誠氏は「最新版は経営の可視化や業務効率を向上させる仕組み、最新ITの活用といった中堅・大手企業が求めていることを支援できる。経営の可視化ではグループ全体の経営状況の把握、事業セグメント単位の管理会計を可能とし、業務効率を向上させる仕組みに関しては、会計・人事のバックオフィス業務の統合やオペレーション、最新のITの活用についてはクラウド基盤の利用などが挙げられる」と述べた。

最新版は「デザインの刷新」「マイメニュー機能の搭載」「フリーレイアウト機能の搭載」「帳票出力・閲覧機能の拡充」「ダッシュボード機能の搭載」「グローバルフレームワークの提供」「Internet of Accounting(IoA)の提供」の7点の特徴を持つ。

デザインの刷新では、直感的に操作できるようフラットデザインとユニバーサルデザインを採用し、シンプルで使いやすい画面を実現し、ベースカラーや文字フォント、 表示サイズを利用者ごとに変更が可能。マイメニュー機能は、使用頻度の高い機能やファイルを選択し登録することができるマイメニュー機能を搭載し、ExcelやWordなどのデータファイル、URL、EXE(アドオン)の呼び出しもできるという。

フリーレイアウト機能の搭載については、仕訳入力、支払/債務計上入力、債権伝票/債権計上、手動消込、前受金消込などの画面のフレームワークを分割し、 レイアウトをユーザ側で自由に変更を可能としている。帳票出力・閲覧機能の拡充では、「Excel Report」「Excel差込」「Pivot Report(集計機能)」「ReportPlus」の各機能を新たに追加し、作表や集計作業の効率化が図れ、作成したレポートはExcel・PDFに出力できる。

ダッシュボード機能の搭載に関しては、企業の経営状況を可視化でき、予算と実績を対比させたグラフを表示させることが可能(月間/年間、個社単位)。グローバルフレームワークの提供については、日系企業のグローバル化に対応するため、グローバル対応のフレームワークを提供。これにより、フレームワーク上で日付やフォントタイプなど各言語単位で切り替えが可能となる。

IoAの提供では、同社が提供するクラウドサービスと柔軟に連携することで、 マニュアルの参照や最新モジュールのダウンロードでき、将来的に提供されるさまざまなサービスの利用も可能になるという。

特に山田氏は入出力インタフェースとIoAについて力説する。同氏は「入力の使いやすさにこだわり、フリーレイアウト機能は画面デザインの配置を変えられ、顧客・担当者ごとの入力フォームを実現している。また、出力についてもエクセルレポートはグリッドを強化し、任意にレイアウトをエクセルに出力できるほか、ピボットや簡易BIも可能としている」とポイントを説明した。

入出力インタフェースの概要

そしてIoAについては「オンプレミス、クラウドの顧客でも、われわれが提供するクラウドサービスと接続可能とし、バッグエンドでAWSを基盤としている。具体的には顧客の法人コードを利用し、さまざまな認証を行う。例えばモジュールのダウンロードやマニュアルの検索できることなど提供していく。まずは発売のタイミングでマニュアルとeラーニングの検索、モジュールのダウンロード、会計・人事に役立つニュースや情報の提供からスタートする。将来的には、サーベイやRPA、FinTechなどをサービスとして提供していく」と胸を張った。なお、7月には従来のCoreシリーズからNXシリーズの移行ツールの提供を予定している。

IoAの概要

2020年末までに累計導入社数1万社を計画

「IoTパッケージサービス」の概要

スーパーストリーム 代表取締役社長の大久保晴彦氏は「1995年に統合業務パッケージとしてSuperStreamを発売して以来、累計導入社数は8404社、うち上場企業は761社となり、ターゲット市場は中堅・中小企業と大企業だ。キヤノンMJグループのシナジーをわれわれの製品に取り入れていく。すでにキヤノンMJのドキュメントノウハウを取り入れているほか、会計・人事ソリューションだけでなく、基幹系ソリューションやデータセンターアウトソーシング、グローバルなどグループの各種ノウハウも活用する」と語った。同社では、2020年末までにSuperStreamの累計導入社数1万社を目指す方針だ。