昇進昇格実態調査、自己満足に陥りがちな上司と部下の認識に差

日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は4月20日、過去3年間に管理職への昇進昇格審査を受けた部下を持つ管理職の会社員270名に実施した「昇進格実態調査」の結果を一部抜粋して発表した。

人事制度の運用については、ほぼすべての項目で、上司と受験者本人の間に意識の乖離があることが明らかになった。特に「業務の進捗やできばえについて部下に適宜フィードバックしている」「部下の評価を公正に評価しようと努めている」において両者の評価の差が大きく、上司は部下よりも 40%以上も肯定的に認識していた。

JMAMは「上司は部下への人事評価に概ね肯定的だが、部下は人事評価に満足せず否定的であり、両者には大きな認識のずれがある結果となった」と分析している。

勤務先の人事制度の運用について、実施状況をお答えください。(単一回答) 資料:日本能率協会マネジメントセンター

「審査通知」に関しては、上司のほぼ80~90%が、部下に対して「求められる役割・要件」や「その部下の上位職としての期待」など昇進昇格審査前に伝えるべき内容を説明していると回答したが、部下がそれらの内容の説明を受けたという回答は50~70%にとどまった。

また、上司が「(説明を)十分できた・ややできた」と70%近く回答する一方、部下の「(説明に)満足した・やや満足した」は48.6%にとどまった。

さらに、上司の「(説明を)あまりできなかった・全くできなかった」が4.8%に対し、部下の「(説明に)あまり満足しなかった・満足しなかった」は15%以上に上り、両者の認識の差がうかがえる。

(上司に対して)昇進昇格審査の対象者の部下に、審査通知時の説明が十分にできましたか?、(部下に対して)上司から受けた審査通知の説明に満足しましたか?(単一回答) 資料:日本能率協会マネジメントセンター

「結果のフィードバック」に関しては、すべての項目で、上司が説明したと回答しているほど、本人は説明があったとは回答していないことがわかった。特に差が大きい項目は、「部下に対する期待を伝えられる」「部下の気持ちや考えを聞く」で、両者の間で約35%の開きがあった。

上司は66.4%が結果のフィードバックを「十分できた・ややできた」と回答、「あまりできなかった・全くできなかった」の回答は4%だった。一方、部下は結果のフィードバックを「満足した・やや満足した」が51%、「あまり満足しなかった・全く満足しなかった」が15.3%に上り、上司と部下が"向き合った"フィードバックが十分に行われていないことが示唆されているとしている。

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