グラフィックス&サウンドLSIを展開するアクセルは、組み込み機器向けグラフィックスLSI「AG903」の採用拡大に向け、京都マイクロコンピュータと協業することを発表。新たに「AG903」搭載ボードとソフトウェア開発プラットフォーム「SOLID」をセットにした、「SOLID Starter Kit for AG903」を発売する。

「SOLID Starter Kit for AG903」の構成図

「AG903」は、ARM Cortex-A5 CPUとOpen VG 1.1対応の高性能グラフィックスエンジン、さらには大容量VRAMを搭載したSoC製品。画像センシングにも応用可能な画像処理機能を搭載し、工場等の製品外観検査装置やカメラを用いた顔認証システム等にも利用可能だ。

「SOLID」は、RTOSとコンパイラ・デバッガ・IDEの開発ツールを一体化した新しい組み込み機器用統合ソフトウェア開発プラットフォーム。「かしこく開発・スマートにデバッグ」する環境を提供し、開発者が本来のクリエイティブな業務に最大のパフォーマンスを発揮できるようになることを目指している。

「SOLID Starter Kit for AG903」は、ブートローダーや各種ドライバが含まれており、製品が届いたその時から組み込みソフトウェア開発を開始できる。単価は税抜き\50,000で、ECサイトからの販売も行う予定だ。

これまで、SoC製品は多機能であるため、通常多数のベンダーから多機能のソフトウェア開発環境を入手しなければならなかった。勿論、開発のためのボードも必要だ。これらをすべてまとめ、安価に提供するのが「SOLID Starter Kit for AG903」。これにより、ユーザーはほぼアプリケーション層に専念するだけで組み込みシステムの開発が可能になる。