NEC、SMB市場向け顔認証ソリューション事業を強化 - 製品ラインアップ拡充

NECは4月13日、都内で記者会見を開き、SMB市場(中堅・中小企業)向け顔認証ソリューション事業を強化し、ISV(Independent Software Vendor:独立系ソフトウェアベンダーの総称)/ハードウェアメーカーなどソリューションパートナーとのアライアンスプログラムの新設や、全国の販売パートナーに対する支援体制の強化、また顔認証関連製品のラインアップ強化を行うと発表した。

同社では、顔認証ソリューション事業の強化の一環として(1)ソリューション開発プログラムの新設、(2)営業・販売サポートを含めた全国100人の販売支援体制、(3)SMB市場向け顔認証製品ラインアップの強化に取り組む。

ソリューション開発プログラムを新設

プログラムの新設により、ネットワークカメラや入退管理システム、勤怠管理システムといったアセットを有するISV/ハードウェアメーカーなどのソリューションパートナーとの顔認証ソリューションの共創を加速させるという。プログラムの対象製品は、SMB市場向け顔認証関連製品、主なプログラムメニューは開発支援や技術トレーニング、WebAPIの公開、デモ機・検証機の提供などとなり、すでに19社のソリューションパートナーが同プログラムへの賛同を表明している。

ソリューション開発プログラムの概要

ソリューション開発プログラム賛同企業一覧

クマヒラとは顔認証による入退ゲート管理の連携ソリューション、OBCとは勤怠管理システム「OMSS+ 勤怠管理サービス」と組み合わせ、顔認証による入退管理と勤怠管理の連携ソリューション、ローレルバンクマシンとはロボット受付番号呼び出しシステムと組み合わせたソリューションの提供を、それぞれ予定している。

全国100人の販売支援体制

販売支援体制については、支援体制を強化することでSMB市場への拡販を加速させるという。具体的には販売パートナー向けの講習会や販売・技術トレーニングの提供、客先提案の支援などを行うとともに、全国各地で顔認証ソリューションの実機を体験できる環境を整備する。また、ネットワークカメラなどの設置や工事、保守も含めた支援体制を、全国約400拠点で計4000人のエンジニアを有するNECフィールディングと連携していく。

販売支援体制の概要

販売パートナーの支援メニューは、「学ぶ」「見せる」「提案する」の3つを体系化。「学ぶ」では、営業向けセールストレーニング(全国各地で実施)、SE向けハンズオントレーニング(半日コース、毎月開催)、販売パートナー向け専用Webサイト(製品情報/セールスガイド/提案事例など販促ツールを掲載)。

また「見せる」は、プラットフォームソリューション内覧会(全国13拠点、5月~)、ショールーム(クラサバ市場秋葉原店)にデモ機を常設、展示会や顧客紹介用デモ機を30台配備。「提案する」では業種ごとの紹介リーフレット・提案書サンプルなどの提案ツール完備、NECの営業・販売支援メンバーが客先同行・提案支援、実機検証支援(無償/有償メニュー)を用意している。

販売パートナー支援メニュー

SMB市場向け製品ラインアップの強化

製品のラインアップ強化に関しては、「顔認証システム導入セット」の機能強化に加え、新製品として「顔情報共有マネージャ」、新オプション「FieldAnalystオプション」、新セットモデル「ターゲット広告サイネージセットモデル」の提供をそれぞれ開始する。

顔認証ソフトウェアをプリインストールしたアプライアンスサーバと、導入サービス・保守サービスまでをセットにした顔認証システム導入セットの機能強化では、外部システムとの連携のためのWebAPI、顔認証時の他人への「なりすまし」対策をそれぞれ強化。なりすまし対策は、NECプラットフォームズの入退管理ソリューション「SecureFrontia X」と組み合わせた連携ソリューションを提供開始し、顔認証とICカードを用いた2要素認証のセキュアな入退管理を実現するとしている。

顔認証システム導入セット機能強化の概要

顔情報共有マネージャは顔認証システムに登録した顔情報を、複数拠点・店舗間でリアルタイムに共有が可能。顔認証システムを導入済みの拠点だけでなく、未導入の拠点においても他拠点で登録者を検知したことなどの情報閲覧、通知の受信ができる。さらに、スマートフォンやタブレットを用いて共有ポータル経由で、遠隔地から顔情報の登録も可能であり、例えば多店舗展開している小売業やサービス業において、VIP顧客情報の共有によるサービス品質の向上が期待でき、6月に提供を予定している。価格(税別)は30万円~。

顔情報共有マネージャの概要

FieldAnalystオプションは顔認証システム導入セットおよび、顔認証と映像管理システムの連携した「ビデオマネジメントシステム導入セット」の新オプション機能。画像認識技術により、カメラ映像からリアルタイムに人物・顔を検出し、年齢や性別などを自動で推定するため、来場者・来店者の分析が可能なため、マーケティングやおもてなし用途で活用できるという。4月28日に提供を開始し、価格(同)は39万1000円~。

FieldAnalystオプションの概要

ターゲット広告サイネージセットモデルは顔認証システムセット+FieldAnalystオプションと、電子広告&掲示板システム「AdWindow」を組み合わせ、人物抽出し、性別・年齢推定した上で判定を行う。広告ターゲットが好みそうな広告を表示することを可能とし、2017年下期にリリースを予定している。

ターゲット広告サイネージセットモデルの概要

サイネージ上部のカメラで顔認証を行う

「安全・安心」「おもてなし」「働き方改革」の市場を開拓

これまで同社の顔認証技術は、大規模空港の入国審査や街中監視などグローバルのパブリックセーフティで採用されている。国内では政府の施策により、多種多様な分野でIoTやAI技術を活用した投資が活発化し、中堅・中小企業や地方にも波及していくことが見込まれているという。

加えて、国内における2017年度のトレンドとして「誰もが安全・安心を実感できる社会作り」「増加する訪日客と多様化するニーズにIoTを駆使」「AIやIoTを活用した働き方改革・生産性向上」の3点を挙げている。そのような状況を踏まえ、同社では顔認証技術を「安全・安心」「おもてなし」「働き方改革」の3つの分野に対するニーズに広げていくため、一連の施策に取り組む考えだ。

NEC パートナーズプラットフォーム事業部 事業部長の浅賀博行氏

事業強化の説明を行ったNEC パートナーズプラットフォーム事業部 事業部長の浅賀博行氏は「安心・安全分野は店舗の防犯対策、施設・向上の入退管理の厳格化、介護施設の見守り、おもてなし分野はVIP顧客へのサービス品質向上、顧客に合わせた商品紹介、ロボット活用した顧客サービス、働き方改革分野は長時間労働の是正、ワークライフバランスの実現、多様な勤務形態への対応などの市場を開拓していく。また、全国の販売パートナーからも3分野におけるニーズがあり、SMBでも顕在化している」と述べており、今後3年間で100億円の売り上げを目指す。

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