日本数独協会とニコリは4月12日、高齢者の認知症一次予防および生涯学習を目的とした数独問題集「じぃじとばぁば ようこそ数独!」(価格500円、税別)を2017年4月20日に刊行すると発表した。

高齢者の生涯学習に向けた数独問題集「じぃじとばぁば ようこそ数独!」の表紙

現在、老若男女問わず、世界100カ国以上に愛好者が居ると言われる数独。70~90歳代の高齢者における生涯学習としても親しまれるようになっており、実際に、数独協会も支援を行ってきた、復興庁「心の復興」事業として岩手県大槌町で高齢者の認知症一次予防および生涯学習に取り組むNPO法人ソーシャルハーツの取り組みでは、数独を通じて認知症予防や生きがいづくりにつなげる試みが行われている。しかし、既存の数独書籍は、高齢者には難しい、という課題があったことから、今回、生涯学習の促進に向け、より分かりやすい数独問題集が企画されるに至ったという。同問題集は、数独協会の監修の下、数独をはじめとするさまざまなパズル制作を手がけてきたニコリが問題を作成したとのこと。また、売り上げの2%は、被災地の復興支援として、岩手県大槌町に寄付される予定だという。

岩手県大槌町の方々。NPOの活動を通じて、生涯学習として数独を皆で集まって行っている

なお、数独協会とニコリでは今後、ソーシャルハーツの岩手県大槌町での取り組みをモデルケースに、生涯学習への数独活用を日本全国に波及させた取り組みを進めていくとしている。また、2017年5月に、岩手県大槌町にて「数独認定試験」を開催するのと皮切りに、全国各地へと展開を図ることで、数独を通じた高齢者の生涯学習支援を進めていく計画としている。

数独の問題例。ルールは、空いているマスに1~9の数字を入れることと、縦横の同じ列、同じ3×3のブロック内に同じ数字を入れないこと。 (パズル制作:ニコリ)