叡山電鉄は30日、八瀬・比叡山方面へ観光用車両を運行すると発表し、そのイメージ画像を公開した。観光用車両は同社の700系1両をリニューアルするとのこと。イメージ画像は車体前面に楕円形をあしらい、700系がベースとは思えないほど「大胆で新しいデザイン」に。この観光用車両は2018年春から運行される。

叡山電鉄が来春導入する観光用車両(イメージ)。比叡山と鞍馬山の山頂を極とする楕円ループになぞらえた大胆なデザインに

叡山電車は叡山本線(出町柳~八瀬比叡山口間)・鞍馬線(宝ケ池~鞍馬間)の2路線からなり、700系(デオ710形・デオ720形・デオ730形)・800系(デオ800形・デオ810形)・900系(デオ900形)といった車両が活躍中。1997年に登場した900系は展望列車「きらら」の愛称で、鞍馬・貴船方面の観光に便利な列車として運行されている。

700系を大幅リニューアルした観光用車両は八瀬・比叡山方面へ運行される予定。「楕円」をモチーフとした車体デザインに関して、「『比叡山』と『鞍馬山』が発するダイナミックな『気』の循環を、2つの山頂を極とする楕円ループになぞらえました」と説明している。叡山電車の終着点にある比叡山と鞍馬山の「神秘的な雰囲気」「時空を超えたダイナミズム」のイメージを大胆に表現したという。

叡山電鉄も含む京阪グループは、2015~2017年度の中期経営計画「創生果敢」の主軸戦略のひとつに「観光創造」を掲げており、「京都中心部から八瀬、比叡山を経由し、坂本、びわ湖に至るルートを『山と水と光の廻廊<比叡山・びわ湖>』として、活性化に取り組んでいます」とのこと。この一環で、比叡山延暦寺への参詣ルートとして開業し、現在も「比叡山・びわ湖観光ルートの京都側の足」となっている叡山本線に観光用車両を導入。来春から運行されることになった。