喫煙する親の子ども、肥満率が高いと判明 - 厚生労働省が発表※写真はイメージ

厚生労働省は3月28日、「21世紀出世児縦断調査」(平成13年出世児)の結果(特別報告)を発表。親の喫煙状況別に、子どもの過体重・肥満率について調査したところ、乳児期に親が喫煙したり、子どもの受動喫煙があったりした場合、そうでない子どもに比べて、過体重・肥満率が高くなることが分かった。

「21世紀出世児縦断調査」は、厚生労働省が、全国の平成13年(2001年)に出生した子を対象に、追跡調査したもの。親の喫煙状況別に、子どもの過体重・肥満率を調べる項目では、子どもが2歳6カ月~13歳時の期間、計10回にわたり、各回2万5,454名~3万3,532名から有効回答を得た。親の喫煙状況については、たばこを室内でも室外でも吸う場合は「喫煙群」(子の受動喫煙あり)、たばこは吸うが室内では吸わない場合は「喫煙群」(子の受動喫煙なし)、たばこを吸わない場合は「非喫煙群」とした。

その結果、男児・女児ともに、「喫煙群」(子の受動喫煙あり)が最も過体重・肥満率が高く、次いで「喫煙群」(子の受動喫煙なし)、「非喫煙群」と続いた。

男児の場合、過体重・肥満率を「非喫煙群」と比較すると、「喫煙群」(子の受動喫煙なし)では、第6回調査以降、約20~30%高く、「喫煙群」(子の受動喫煙あり)では第5回調査以降、約20~60%高かった。

また、女児の場合、過体重・肥満率を「非喫煙群」と比較すると、「喫煙群」(子の受動喫煙なし)では、第6回調査以降、約20~30%高く、「喫煙群」(子の受動喫煙あり)では第3回調査以降、約20~70%高かった。

これらの傾向は、親の特徴や家族構成等の生活環境、生活習慣などの要因を考慮すると縮小するものの、統計的に有意であることも分かっている。