NTTレゾナントは、gooのサービス開始から20年目となる3月27日、AIを進化させて新たなサービスの展開を行っていくという同社の事業戦略を発表した。

同社 代表取締役社長 岩井昌宏氏は、「gooはサービスが誕生して本日20周年を迎えた。今後、gooはますます進化し、一人一人お客さまに最適化してパーソナライズすることによって、お客様の意図を察して、気づきを与え、お客様の可能性を広げていく。2017年度の上期には、これまでの検索ナビゲーションや日本語処理に加え、AIを進化させて新たなサービスの展開していきたい」と述べ、今秋から、旅行分野の新たな会話型AIサービスを提供すると発表した。

NTTレゾナント 代表取締役社長 岩井昌宏氏

今年の秋から提供するサービスは、旅先や旅行目的がはっきりしていないユーザーの気分に寄り添い、対話を通じて「のんびりしたい」「癒されたい」などのユーザーの気持ちをAIが推察。次に、「教えて!goo」の旅行に関するQ&Aデータや「gooブログ」の旅行体験記事といったソーシャル情報、「goo旅行」の観光地情報、「goo地図」の地域情報をディープラーニングにより学習し、ユーザー理解を深め、話題のレストランやホテル、イベント情報など旅先の提案を行い、旅に出るきっかけ作りの手助けするというもの。

今年の秋から提供する会話型AIサービス

DBからおすすめ旅先を提案

AIは、ユーザーとのリアルタイムの対話を繰り返しながら、ユーザーのあいまいな気分から関心事を理解するという。

また、今後はAIを活用した「goo Serch Solution」をサイト内検索ソリューションとして提供することにより、BtoBtoCサービスも強化していくという。

AI型ECサイト内検索「goo Serch Solution」

同社がこれまでEC事業者など物販系を中心に「goo Serch Solution」を提供してきたが、今後は他の業種にも拡大していく。

その背景について岩井社長は「商品のライフサイクルが短くなっている中で、エンドユーザーは使いづらいという不満がある。しかし、企業は人材不足など自前でやるのが難しい現状がある。そこで、検索やAI技術を使った改善のコンサンルティングや運用サービスを提供する。表記揺れやチューニングなど、人の作業をAIで自動化することによって効率化が図れる、これにより、トレンドがタイムリー反映されたサイトを運用でき、コスト削減を図ることもできる」と説明した。