NEC、多段中継で伝送距離が従来比1.5倍の光ノード技術を開発

NECは3月17日、光パス(光信号の経路)の到達距離拡大と通信容量の増加を両立できる次世代光ノード技術を開発したと発表した。新技術はネットワークを有効活用することで、次世代の超大容量光ネットワークの堅牢性向上を実現するという。

開発したノード技術の概要

新技術の特徴として「光ノード内の光フィルタを広帯域化」「光ノード内で送信光の波長を高精度に制御」「ネットワークコントローラにおける適応的なガードバンド幅割り当て」の3点を挙げている。

光ノード内の光フィルタの広帯域化については、光ノード内の光フィルタについて、中心周波数を光周波数グリッドに固定したままフィルタの帯域幅を拡大し、端部をオーバーラップして配置することで、広い帯域を実現。各フィルタの通過帯域を広くすることで、帯域狭窄を低減し、光ノード内の光フィルタを通過した際に、帯域狭窄の影響で生じる光信号の欠損を最小限に抑制を可能としている。

超高密度の波長多重光パスネットワークにおいて、光信号の欠損を最小限にできる。そのため、多数の光ノードを通過する多段中継の光通信においても、到達性を向上させるという。特に多段ノード中継時に、発生する光フィルタの帯域狭窄に対しても新技術を適用することで、必要な波長を欠損させず、かつ隣接する波長同士のクロストークも発生させない最適な波長制御による、光信号送信を実現したことにより、光信号の到達性を向上させるという。

光ノード内で送信光の波長を高精度に制御に関しては、光フィルタの帯域拡大により帯域狭窄は低減する一方で、隣接する光信号との干渉(クロストーク) が発生するため、干渉とフィルタによる帯域狭窄による欠損のバランスをとり、伝送特性が向上するようにフィルタごとの透過帯域特性に応じて、波長を高精度に制御する技術を開発。これにより、クロストークが発生しても、クロストークの影響を最小限に抑えた通信できる。

ネットワークコントローラにおける適応的なガードバンド幅割り当てでは、伝送距離や光ノード数、光変調方式などから、光パスの品質(送信する光信号の品質劣化量と光パスの到達性)を見積もり、品質に応じて、光信号の波長間に挿入するガードバンド(信号間クロストーク、光帯域欠損による信号品質劣化を避けるための空白帯)幅を決定する。

従来一定だったガードバンド幅を最小限に設定可能となるため、全体のガードバンド幅を大幅に削減でき、光波長の収容率を向上。これにより、余分に取られていた帯域が空くことで、通信容量を従来比25%向上させるという。新技術により、空いた帯域に新たな光パスの割り当てが可能となるため、急な需要変動や災害時の復旧用などに利用を可能としている。

なお、新技術の一部は、2013年からNECが参画している情報通信研究機構(NICT)が委託する「エラスティック光通信ネットワーク構成技術の研究開発」の一環として進めてきた研究成果となる。

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