3月25日よりWOWOWでスタートする土曜オリジナルドラマ『連続ドラマW 北斗-ある殺人者の回心-』(全5話 毎週土曜 22:00~※第1話無料放送)の完成披露試写会&舞台あいさつが16日、都内で行われ、主演の中山優馬をはじめ、宮本信子、松尾スズキ、瀧本智行監督が出席した。

左から瀧本智行監督、宮本信子、松尾スズキ

『脳男』(2013年)や『グラスホッパー』(2015年)の瀧本智行監督が、映像化したいと願ったという石田衣良の小説『北斗 ある殺人者の回心』を自らの手でドラマ化した本作。主演には中山優馬が務め、両親から激しい虐待を受けて誰にも愛されたことがない若者・端爪北斗役を好演し、運命のいたずらにより殺人者となった北斗の数奇な運命を丁寧に描き出す。

オーディションで主演を射止めた中山は「オーディションはめちゃくちゃ緊張しました。こんな作品に出会えて光栄でしたし、端爪北斗をやりたいと思ってオーディションに行ったんですけど、勝ち取りたいという思いと負けたくない気持ちで身震いして、監督の目の前でファイリングしていた台本をバラバラと落としちゃいました(笑)」と告白。その中山は本作で孤独な青年役を演じたが、初めての愛を知る里親役の宮本とは撮影中に本当の親子のような関係を築いたそうで「本当に宮本さんはお母さんでした。なのでお母さんがいなくなった時は本当に悲しかったですね。上京する時に実のお母さんにも言わなかったのに、『お母さん行かないで!』って思っていました」と振り返り、宮本も「こういう役はとても大事なので、なるべく話して大好きになって、『もう離れられないよね?』という感じでした(笑)。そういう感じが絶対にないとダメなんですが、(中山とは)自然とやれました」と明かしつつ、この日訪れた中山の女性ファンには「ごめんなさい(笑)」と詫ていた。

また、瀧本監督は「宮本さんと北斗の幸せな時期は2、3話で少しだけあり、その後、彼に色んなことが押し寄せてくるんですが、そこから痩せてもらったんです。20日で12kg落としてもらいまして、20日間、固形物を一切食べず、液体だけみたいな。おまけに最後は法廷のシーンで終わるんですが、最後の2日は役として置かれている状況として『寝れないよな~』と(中山に)ささやきました。」と撮影エピソードを明かした。これに中山は「これは寝たらあかん! と思いました。2日間で5分落ちましたけど」と返し、撮影の過酷さを振り返った。

放送期間の3月から4月にかけては出会いと別れのシーズンでもあるが、それにちなんで人生の先輩でもある登壇者が主演の中山にアドバイス。宮本が「本当にこのまま素直に頑張ってスーッと真っ直ぐ歩いてください」とエールを送り、松尾も「次期ジャニーズを背負って立つ男だと思うので、このままでいいなんて言わない! でっかくなってまたお会いしたいです」と切望。瀧本監督も「日本の俳優も素晴らしいと思うので、どんどん視野を広げて世界に出ていって欲しいと思います」と期待を寄せていた。