エムオーテックス(MOTEX)は3月14日、ラックとの協業により、IT資産管理・情報漏えい対策ツール「LanScope Cat」のオプション機能「プロテクトキャット powered by Cylance」の利用ユーザーに対する付帯サービスとして、サーバー攻撃リモート解析サービス「インシデントマネジメントサービス」を提供開始すると発表した。

ラック 専務執行役員CTO技術戦略担当兼CISO情報セキュリティ担当 西本逸郎氏(左)とエムオーテックス 代表取締役社長 河之口達也氏(右)

エムオーテックスは昨年7月に、米国Cylanceが開発したAI活用のマルウェア対策製品「CylancePROTECT」をLanScope Catに組み込み、オプション機能「プロテクトキャット」として販売を開始している。同機能についてエムオーテックス 代表取締役社長 河之口達也氏は「AI活用による高いマルウェア防御力と、人の操作ログによる原因調査の効率化により、インシデント対応を短縮できるところがポイント」であると説明する。

第三者機関のAV-TESTより未知のマルウェア検知率99.7%という評価を受けているプロテクトキャットだが、実際にマルウェアを隔離した場合に、その流入経路や影響範囲を調査・報告し、再発防止策を検討する工程は従来と変わらないという点が課題となっていた。

そこで今回、プロテクトキャットのユーザーに対し、利用企業の代わりにリモート解析を行い、二次被害の発生を防いで損害を最小限に食い止めるというサービスをラックが提供することとなった。リモート解析の結果、重度な被害が確認された場合には、オンサイト支援による緊急対応へと移行する。これにより同社は、これまで数カ月程度かかっていた解析・報告業務を数日に短縮できるものと見込んでいる。

「インシデントマネジメントサービス」の概要と標準サービスメニュー

サービスの提供開始は4月25日を予定。価格は、会社の規模を問わず月額で36万円(最低利用期間3カ月)、年間契約で384万円となっている。

なおラックは、同サービスの技術検証環境として、自社のIT環境へプロテクトキャットを導入する予定だという。エムオーテックス河之口氏は「今後もパートナーシップをさらに進めていきたい」と話していた。