オープンソース開発が続けられているテキストエディター「Notepad++」が、CIAのハッキング疑惑に関する修正を加えたバージョン7.3.3をリリースしたことを発表した。CIA(米中央情報局)が一般市民の通話内容やデバイスなどへ侵入可能にするツールを使っていると「WikiLeaks」が発表したことを受けて世界中が注目を集めている。CIAは声明を発表し、一連の嫌疑について否定した。なお、最新版のNotepad++はこちらのページからダウンロードできる。

CIAによる本件についての公式声明。執筆時点では「我々はテロリストなどから米国を守るための防衛線」と自己正当化している

バージョン7.3.3では、Notepad++が必要とする「scilexer.dll」がCIAの侵入経路であると仮定し、アプリケーション起動時に証明書の検証チェックルーチンを追加。証明書が付与されていない、もしくは無効な場合はNotepad++は起動に失敗する。作者のDon Ho氏は「残念ながら我々はアフガニスタンの堕落した世界にいる」と、CIAのハッキング事件について辛辣な意見をブログに掲載した。本件については大手IT企業の公式発表と、CIAの公式見解に注目が集まっている。

阿久津良和(Cactus)