日産自動車は7日、スイス・ジュネーブで開催された「第87回ジュネーブ国際モーターショー」にて、仕様を向上した欧州向けのクロスオーバー「キャシュカイ」を初めて公開したと発表した。今回の改良では、エクステリアデザインをリフレッシュするとともに、インテリア品質や走行性能を改善している。

日産「キャシュカイ」(欧州向け)

同社は「ゼロ・エミッション」「ゼロ・フェイタリティ」の2つのゴール実現に向け、クルマの電動化や知能化に取り組んでおり、「キャシュカイ」の仕様向上でも「ニッサン インテリジェント モビリティ」の技術をふんだんに採用した。

「キャシュカイ」のプレミアムな魅力が最も顕著に感じられる部分は内装であり、刷新したインテリアデザイン、高品質な素材、最新の技術を備えた。今回から最上級グレード「Tekna+(テクナプラス)」も追加され、高品質ナッパレザーを使用したシートのセンター部分に立体的なプレミアムキルティングを施し、ラグジュアリー感を高めた。

「キャシュカイ」インテリア

D型ステアリングにクロームインサートを追加したほか、4方向コントローラーを搭載することで、より直観的なコンビメーターディスプレイの操作が可能に。インフォテイメントシステム「NissanConnect」にも改良を加え、新たなユーザーインターフェースを搭載した。同車種としては初めてシャークフィン型ルーフアンテナを標準搭載している。

足回り・ダンピング・ステアリングシステムの改良によって、「キャシュカイ」の強みである「力強い走行性能」の強化も行われた。吸音材の使用を最適化し、リヤガラスの厚みも増したことで、キャビン内のロードノイズやエンジン音・風切音を低減している。さらに、航空業界で使用されるデザイン技術を取り入れることでエアフローをコントロールし、空気抵抗の低減も実現した。

「ニッサン インテリジェント モビリティ」の技術としては、「インテリジェント・エマージェンシー・ブレーキ」に歩行者検知機能を追加する予定。駐車場から後退する際の衝突リスクを低減する「リヤ・クロス・トラフィック・アラート」、夜間走行時の安全性を向上する「アダプティブフロントライト」も搭載する。