Nimble Storage Japanは3月3日、米Nimble Storageがマルチクラウドストレージサービス「Nimble Cloud Volumes」(ニンブル クラウド ボリューム、NCV)の提供を開始すると発表した。同サービスはβ版を提供中であり、米国では2017年第1四半期内に限定公開版を提供し、日本を含むアジア太平洋地域では今後、半年から1年の間で提供を予定している。なお、米国内における価格は月額0.1米ドル/1GB。

新サービスは、Microsoft AzureやAWS(Amazon Web Services)でビジネスアプリケーションを運用する際に、必要となるクラウドサービスと組み合わせて利用が可能なストレージサービス。エンタープライズクラスの可用性と、既存のクラウド向けブロックストレージを利用したサービスにはないデータサービスを提供するという。

業務アプリケーションなどのトランザクションワークロードにはストレージに対する厳しい要件があるというが、同サービスはこれらを満たし、今後のビジネスアプリケーションのパブリッククラウドへの移行を促進するとしている。

同サービスの特徴として、エンタープライズクラスの信頼性と機能、マルチクラウド環境でベンダーを固定しないデータ可動性、クラウドとデータセンター全体の状態の把握と予測分析の3点を挙げる。

信頼性と機能について、同サービスはクラウドサービスのシンプルさと、エンタープライズアプリケーションに必要な機能を兼ね備えるよう設計しており、ユーザー企業はコンピューティングにパブリッククラウドを利用し、ストレージに同サービスを利用できるという。

クラウドネイティブのストレージと同様にシンプルで容易な管理が可能であり、かつ企業が期待するエンタープライズクラスの信頼性とデータ永続性を備える。データ保護は柔軟性とコスト効率を兼ね備えており、データをコピーして料金を課金するのではなく、データの変更量に応じた分のみを課金するシステムとなっている。

また、ゼロコピークローンをパブリッククラウドに作成し、テスト・開発・分析・バーストを可能としている。加えて、Nimbleのプレディクティブなハードウェア製品と同様に、同サービスは99.9999%の実測稼働率を提供できるように設計している。

データ可動性に関しては、複数のパブリッククラウドとオンプレミスのデータセンターとの間でデータを自由に移動でき、高額のデータ移行費用は発生しないという。

状態の把握と予測分析については、同サービスが提供する予測分析機能により、ユーザー企業が複数のクラウド環境に散在するデータの状況を一元的に把握が可能。また、パフォーマンスの問題を短時間で特定して解決できることに加え、同サービスが提供する情報を利用してストレージコストやデータ配置の最適化に役立てられるという。