超広視野主焦点カメラ「HSC」による大規模観測データが公開

国立天文台は、すばる望遠鏡に搭載された超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(HSC:ハイパー・シュプリーム・カム)で進められている大規模な戦略枠観測プログラム(HSC-SSP)の第1期データが2月27日(ハワイ時間)より、全世界に向けて公開されたと発表した。

国立天文台は、2014年より5~6年をかけて300夜の観測を行うプロジェクト(HSC-SSP)を、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)、台湾、米プリンストン大学の共同研究者らと共に進めてきた。今回公開されたのは、2014年からの1.7年(61.5夜)分で、7000万個の銀河や星がカタログになっているという。

その総データ量は80TBとしているが、専用のデータベースやUIを開発することで、誰でもビッグデータを活用した研究ができるような工夫も施されているとのことで、国立天文台先端技術センターのHSC-SSP研究代表者である宮崎聡氏は、「ダークマターやダークエネルギー、さらには太陽系内天体から最遠方天体までの幅広いサイエンスで大きな結果が得られると期待している」と幅広い天文学研究での活用に向けたメッセージを述べているほか、「一般の方々にもご覧いただき、大望遠鏡で見た本物の宇宙を体験していただければと願っています」と、研究者以外での活用への期待についてもコメントしている。

HSC-SSPで観測されたCOSMOS領域(ろくぶんぎ座方向)のg、r、iバンドの3色合成画像。画像の中の最も遠い銀河は、宇宙誕生後10億年以内に形成されたものだという (C)プリンストン大学/HSC Project

HSC-SSPで観測されたGAMA15H領域 (おとめ座方向)にある強い重力レンズ効果が見られる銀河団。画像はg、r、iバンドの3色合成画像 (C)国立天文台/HSC Project

HSC-SSPで観測されたELAIS-N1領域 (りゅう座方向)にあるUGC10214銀河のg、r、iバンドの3色合成画像。距離は4億光年で、おたまじゃくし銀河としても知られているという (C)国立天文台/HSC Project)

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