京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は2月27日、IoTネットワークである「SIGFOX(シグフォックス)」のサービス提供を開始した。まずは東京都内でサービスを提供し、2020年3月末までには全国展開するという。

SIGFOXのロゴ

新サービスは、グローバルIoTネットワークで、LPWA(低消費電力広域ネットワーク)を代表するネットワークとして欧米を中心に31カ国で展開しているといい、日本国内においては、KCCSが独占展開する。

サービス対象地域は、当初は東京都内とし、2017年3月末までには東京23区・川崎市・横浜市・大阪市へ、2018年3月末までには政令指定都市を含む主要36都市へと順次拡大し、2020年3月末までには全国へ拡大する予定。

なお、同社は同サービスの提供にあたり、デバイス・メーカーやIoTサービス・プロバイダなど各分野の企業約70社とパートナーシップを結んでいる。今回のサービス提供にあたり、3社のサービスを紹介している。

オプテックスは、スマートパーキングに同サービスを利用。東京都内で管理・運営しているコインパーキング向け車両検知システムであり、駐車場に設置した車両検知センサーとSIGFOX通信を連動させ、クラウド経由で車両の駐車状況(満車/空車)を確認できる仕組みを構築する。駐車場の地中にループ・コイル・センサーを埋設工事せず、最小限の投資で車両管理が可能という。

オプテックスのスマートパーキング

アイ・サイナップは、ストロベリーコーンズが運営する宅配ピザである「ナポリの窯」の冷蔵庫、冷凍庫及び作業空間の温度監視に同サービスを利用する。より細かく温度監視を行うことでピザ生地や材料の品質を保持すると共に、15分ごとに各冷蔵庫の温度をクラウドに送信し専用アプリで監視するとのこと。

アイ・サイナップの温度監視

旭光電機は、飲食店内の各種厨房機器の状態監視(実験中)に同サービスを利用する。厨房機器の温度変化や電動モーターの振動などを遠隔監視することで、保守・メンテナンスの効率化を図るという。電力量・庫内重量・備品使用量・温度データを1日2回程度送信し、電池は数年間の稼動を想定している。

旭光電機の各種厨房機器の状態監視