NTTドコモと博報堂は2月23日、O2Oマーケティング分野における新たなソリューションを共同で創出するために、業務・資本提携について合意したと発表した。両社は今後、「レシートリワードサービス」の事業化を本格的に進めていくと共に、O2Oマーケティング分野における新たなソリューションの創出に向けて取り組んでいく。

レシートリワードサービスの概要

今回の提携は、ドコモが保有する利用者の購買履歴やサービス利用履歴、位置情報などのデータと、博報堂及び関係会社が保有するWeb閲覧履歴などのデータを分析したマーケティングデータを、利用者の同意を得た上で利用することで、利用者個々のニーズに合ったプロモーションを展開できるソリューション(O2Oマーケティング・ソリューション)を企業などに提供することを目的としている。

O2Oマーケティング・ソリューションの提供にあたり、既にスマートフォンを利用したO2Oアプリケーションの開発・販売を行なっているロケーションバリューが新たに発行する株式を、ドコモと博報堂がそれぞれ引き受け、ロケーションバリューがO2Oマーケティング・ソリューションの提供に関する事業を運営するとしている。

ロケーションバリューに対する出資金額は、ドコモが約1億2000万円、博報堂が約1億円。 出資比率はドコモが82.7%、博報堂が17.3%。 なお、ロケーションバリューの設立は2012年6月、本社は東京都港区、資本金は3000万円。

サービスの流れ

O2Oマーケティング・ソリューションの一環として先行提供しているというレシートリワードサービスは、ドコモが保有・取得するデータを利用者の同意を得た上で分析することで、さらに詳細な購買行動の傾向を把握できるサービス。

把握した内容を基に利用者へ最適な情報を配信できるなど、利用者個々のニーズに合ったマーケティングを実現できるといい、同サービスの対象となる商品などの認知度向上や購買促進、新規顧客獲得に繋げられるという。

具体的には、対象となる商品・サービスの購入時のレシートを撮影し、所定の方法でアップロードするとポイントを付与されるサービス。対象商品は9メーカー・54商品、付与するポイントの種類はdポイントなど3種類(いずれも2月17日現在)。

同サービスは既に、マネーフォワードの「マネーフォワード」、大日本印刷(DNP)の「レシーピ!」、ニフティの「シュフモ」などが、サービス利用ユーザーの利便性を向上するための機能として実験的に採用しているとのことだ。