トランスコスモスは2月22日、WebやECサイト、コールセンター、SNS、チャットなどの多様なチャネルで収集したコミュニケーションデータをクラウド上で統合し、最先端のAI(機械学習技術)を用いて分析・活用する独自のDMPサービス「transcosmos decode(トランスコスモスデコード)(以下、DECode)」を、2017年4月より提供開始すると発表した。

同社によると、昨今、消費者は複数チャネル間を行き交いし情報収集や購入相談、商品の予約・購入、カスタマーサポートを利用するようになった。その結果、チャネルの多寡やそこでの体験が企業のブランド価値を左右する時代になりつつあるという。

一方で、企業内に散在する広告の反応履歴やECの購買履歴、電話の応対履歴などのデータベース(以下、DB)を統合しシステムを連携させることは困難であり、チャネルを越えたコミュニケーションには限界があると説明する。

同課題はDMPの登場で解消に向かったものの、実際にチャネル横断でDBを結合することや、データ分析結果をBIツールなどで可視化すること、外部システムと連携しマーケティング活動を自働化する仕組みをつくることは、多大な時間と労力が必要となるという。

今回提供を開始する「DECode」では、トレジャーデータのクラウドサービスを利用し、従来よりもローコストでDMP環境を構築することが可能。プロモーションやセールス、カスタマーケアを含めた広範な目的でDMPを活用し、データ分析に基づくチャネル統合型コミュニケーションの運用支援も行えるサービスとなる。

ASPサービスのため、小規模でスタートし利用状況を見ながら徐々にデータ量や対象チャネルを増やすなど段階的に拡張することもできる。

また、TableauなどのBIツールやチャット・メッセージングアプリ上での自動応答bot、マーケティングオートメーションツールなどの外部システムとの連携や、「DataRobot」など最先端のAIと連携、サードパーティデータの活用も可能だ。

さらに、それらの運用に必要な人材や体制は、トランスコスモスのアウトソーシングサービスや各種ソリュ―ションを組み合わせて提供。高度な分析業務が必要な場合は、専門部隊であるトランスコスモス・アナリティクスが支援する。

同社は今後、先着5社限定で「初期費無料・月額10万円~」のトライアルキャンペーンを実施するほか、年度内に10社以上の導入を目指す。