産総研、東工大に実社会ビッグデータ活用に向けた研究拠点「RWBC-OIL」設立

産業技術総合研究所(以下、産総研)は、東京工業大学(以下、東工大)と共同で、同学大岡山キャンパス内に「産総研・東工大 実社会ビッグデータ活用オープンイノベーションラボラトリ」(AIST- Tokyo Tech Real World Big-Data Computation Open Innovation Laboratory、以下、RWBC-OIL)を設立した。

産総研・東工大 実社会ビッグデータ活用オーププンイノベーションラボラトリ(RWBC-OIL)

産総研の「オープンイノベーションラボラトリ(OIL)」は、産総研の第4期中長期計画(平成27年度~31年度)で掲げている「橋渡し」を推進していくための新たな研究組織の形態。卓越した基礎研究に基づく技術シーズをもつ大学などに産総研が研究拠点を設置し、その大学と産総研が集中的・組織的に研究を行うことによって、技術の実用化・「橋渡し」の加速や、「橋渡し」につながる目的基礎研究の強化を目指すものだ。

このたび設立されたRWBC-OILは、名古屋大学、東京大学、東北大学、早稲田大学、大阪大学との共同によるOILに続いての6件目となる。

RWBC-OILでは、「ビッグデータ処理オープンプラットフォームの確立」を目指し、大規模スーパーコンピューター技術を最大限活用したビッグデータ処理プラットフォームを研究開発し、DNAの塩基配列を読み取るゲノムシーケンサーからのデータや、ソーシャルネットワークにおける関係を示す大規模グラフデータの処理、画像認識といった、これまでのスーパーコンピューターではあまり適用されないタイプのデータに対して大規模データ処理技術を適用。高性能のAIプラットフォームとして開発中のAI橋渡しクラウド(ABCI)や大規模スーパーコンピューター「TSUBAME 3.0/2.5」上に実装する研究を行い、さまざまなアプリケーションへの適用を可能とするオープンなプラットフォームを構築するという。

また、もうひとつの研究課題として「ビッグデータを活用するデータ処理技術の開発」を挙げ、さまざまな高精度センサー(ドライブレコーダー、監視カメラ、航空機・人工衛星)を通じて得られる異種・大量データに対して深層学習処理基盤を用いた解析を行い、省人化や新たな社会サービスの創出につなげていく。

さらに、確率モデリング技術と大規模エージェントシミュレーション技術を融合するほか、データ量が十分でないヘルスケア・ゲノム解析・IT 創薬などの分野におけるデータを対象に、独自のアルゴリズムを実装し自動的に実行する汎用ツール・ライブラリを開発。ABCIとTSUBAME 3.0上で効率的に並列計算処理を行うことができるシステムとして実装し、大規模な実データでの評価を行うということだ。



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