キヤノンは2月16日、「月虹」の動画撮影に成功したとして、その切り出し画像を公表した。月虹 (読み方は「げっこう」) は、月の光によって現れる虹のこと。撮影には超高感度CMOSセンサーを搭載した多目的カメラ「ME20F-SH」が使用された。

ME20F-SHを使い、ISO102000の高感度で撮影された月虹。滝の下部に虹が見えている。周辺や空が薄明るく見えるが、夜間に撮影された動画である

月虹は、月の明るさや角度、空気中の水分量など微妙な条件が一致したときに生じる、非常に希少な自然現象のこと。肉眼で見ることも困難で、ハワイでは見た者に幸せが訪れると言い伝えられている。

今回、撮影に用いられた多目的カメラ「ME20F-SH」は、一辺19μmの大きな画素で構成された35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載。最低被写体照度0.0005lux以下 (最大ゲイン75dB時、ISO感度400万相当) の暗所撮影を可能としており、月明かりのない暗闇でも、星からのわずかな光だけで被写体を認識できるという。

同時に撮影された、ISO1600の画像 (左) とISO12800の画像 (右)