ANAと新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)は2月15日、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」の自走による空港案内の実現に向けた検証を開始する。今回の検証によって、担当業務の幅を広げることでより旅客係員に近い業務の実現が期待されている。

宮崎ブーゲンビリア空港で検証開始

これまでANAでは、Pepperに独自開発のアプリを組み込み、空港内の施設の場所等を音声または画像で案内するトライアルを羽田・成田・福岡空港で行ってきたが、現在、Pepperは空港の出発ロビーや乗継カウンターで静止した状態で案内している。

Pepperの自走が実現すると、時間によって案内を実施する場所を変更することが可能となり、また、将来的には自走しながら利用者に必要な情報を案内するなど、より旅客係員に近い業務が可能になることが期待されている。

ホロレンズを使用

NSSOLは、マイクロソフト社製のホロレンズを使用することで、混雑した空港内のような場所においても外部に追加機材を設置することなく高精度な空間把握および位置推定ができることに着目。ホロレンズとは、現実世界に光の3D仮想物体であるホログラムを重ねるように表示することで、複合現実(MR: Mixed Reality)を実現するヘッドマウントディスプレイのことで、ホロレンズが認識した空港内の位置情報をもとに、Pepperの自走による空港案内業務を行う予定となっている。

検証期間は2月15日~2月末日まで。場所は宮崎ブーゲンビリア空港内の出発ロビーとなる。