神戸市立医療センター中央市民病院、大阪大学(阪大)大学院医学系研究科、京都大学iPS細胞研究所(京大CiRA)、理化学研究所(理研)の4者は2月6日、厚生労働省に申請を行っていた「滲出型加齢黄斑変性に対する他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞懸濁液移植に関する臨床研究」の臨床研究計画が2月2日付けで基準に適合していると認められてことを受けて、研究を開始することを発表した。

すでに2013年より「滲出型加齢黄斑変性に対する自家iPS 細胞由来網膜色素上皮シート移植に関する臨床研究」の臨床研究が進められているが、こちらは患者由来(自家)iPS細胞をもとに網膜色素上皮(RPE)シートを作製し、移植を行うというものであった。今回の臨床研究は、患者に由来しない他家細胞を用いた細胞懸濁液の移植を実施しようというもので、神戸市立医療センター中央市民病院は研究の統括と移植実施を、阪大大学院医学系研究科は移植実施を、京大CiRAはiPS細胞の樹立・評価・提供、理研は移植用細胞の製造・提供をそれぞれ担当する予定だという。

なお、今回の臨床研究では神戸市立医療センター中央市民病院および阪学大学院医学系研究科あわせて5例程度の実施が予定されているとのこと。研究チームでは、被験者の募集内容などについては、神戸市立医療センター中央市民病院ホームページに詳細が掲載されているので、そちらを参照してもらいたいとしている。

実施機関および各機関の役割のイメージ (画像提供:理化学研究所)