Rust Project Developersは2017年2月2日(現地時間)、開発言語「Rust(ラスト)」をバージョン1.15.0へ更新したことを発表した。Rustは安全性や処理速度、並行性に重点を置いた開発言語として近年注目を集めており、Mozilla Firefox 48からはメディアパーサとして組み込まれ、Webレンダリングエンジン「Project Quantum」の開発にも用いられている。

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2016年12月後半にリリースしたバージョン1.14.0から1カ月ぶりとなるRust 1.15.0は、RFC 1681として定義した「Macro 1.1」の記述を可能にし、SerDeやDieselといったフレームワークのように一般的なコード生成を人間工学的に行う機能を筆頭に、1,443にもおよぶパッチを適用して安定性を向上させた。その他にもCargoベースのビルドシステムへ完全移行や、ライブラリの安定化が図られている。なお、The Rust Core Teamによれば本バージョンへは137人が貢献者として参加したという。

DropBoxやLINEなど日本でも馴染みのある企業や、OSS(オープンソースソフトウェア)フレームワークを展開するChefのようなシステム自動構築を手がける企業など、Rustの採用が広まっている。

阿久津良和(Cactus)