コニカミノルタは1月30日、20カ国語への翻訳が可能な多言語業務マニュアル作成・共有ソリューションである 「AiLingual」(アイリンガル)を2017年春からサービス提供開始すると発表した。

AiLingualの主な特長

新ソリューションは、新規事業開発を行うBusiness Innovation Center(BIC) Japanを通じたオープン・イノベーションの実践により、ビジネス・ソリューション開発を専門とするスタートアップ企業2社と共同で企画・開発した。

最大20カ国語という多様な言語に対応した業務マニュアルを、クラウドで作る・訳す・共有する一連のワークフローをワンストップで提供し、外国人従業員とのコミュニケーションの課題を解決するという。

また、飲食・宿泊・小売の店舗、製造業の工場、建設作業現場、病院や介護施設などの現場で必要となるマニュアルをクラウド・ベースの新ソリューションを通じて容易に作成・翻訳・共有できるとしている。機械学習機能により、使い込むほどに自社の業務に合った翻訳機能の精度が向上するとのこと。

同サービスの主な特徴として同社は、共同編集機能、翻訳機能、共有機能の3点を挙げる。共同編集機能では、高度なITスキルが無くても業務マニュアルの新規作成や既存版のマニュアルの取り込み・利用が可能であり、編集作業はメンバー全員での同時進行が可能だという。メンバーの編集・作業履歴の確認のほか、コメントを付けての修正依頼や専任者への承認要請も可能としている。

翻訳機能では、容易な操作で20ヵ国語への翻訳が可能という自動翻訳を標準搭載。より精度の高い翻訳が必要な場合は、人間によるプロ翻訳をシステムから直接依頼できると。人間によるプロ翻訳の結果は翻訳メモリに保存し、使えば使うほど特有の翻訳語を蓄積し、自動翻訳の精度が向上するという。

共有機能は、完成した業務マニュアルを、指定する閲覧グループやメンバーへ公開可能とするもの。PCの他、タブレットやスマートフォンでも閲覧でき、最新情報のみ配信が可能としている。閲覧者は検索機能やしおり機能により、必要な情報へ素早くアクセス可能とのこと。閲覧回数や「いいね」、コメントなどを管理者へフィードバックする機能も搭載している。

新ソリューションは、ビジネス向け翻訳ソリューションを保有するという八楽および、ワークフロー・ソリューションを保有するというリトルソフトのスタートアップ企業2社と1年間の共同開発および市場検証を行い、共同で事業化するプロジェクトとなる。

企画開発に際しては、松屋フーズやプロントコーポレーションなど、外国人従業員と共に働く職場環境の整備を進める企業の協力を受けたとのこと。 協力企業では、既に業務マニュアル作成と利用において、納期短縮や生産性向上などの成果を上げているとしている。