ロボット事業会社「hapi-robo st(ハピロボ)」は1月30日、2016年7月1日の準備会社設立を経て、2017年より事業を本格化すると発表した。同社はエイチ・アイ・エス(H.I.S)の澤田秀雄CEOとハウステンボスの富田直美CTOが設立し、澤田氏が代表取締役会長、富田氏が代表取締役社長を務める。

ハピロボのロゴマーク

同社では、ロボット関連の製品・サービスを利用するユーザーへの導入・運用支援とともに、自社開発を含むロボットと関連製品・サービスの提供を展開する。都内の本社のほか、長崎県佐世保市のハウステンボス、九州大学に拠点を設けロボットの事業開発や実証実験を行っていく。現在メンバーは14名で、シャープのロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」の開発メンバーも参画しているという。

各拠点の役割

ロボットの種類としてはサービスロボットに注力する方向で、同日開催された記者会見で富田氏は「2035年に一番(市場規模が)大きいのがサービスロボット。人に仕える、人のベストフレンドに慣れるのがサービスロボットだ」とコメント。また、澤田氏は「5年10年かけて、世界に夢と幸せを与えるようなロボットカンパニーにしていきたい」と意気込みを語った。

会見に出席した富田氏(左)と澤田氏

ハピロボの強みをロボット開発の観点から考えると、ハウステンボスで実証実験を行えることが大きい。ハウステンボスというリアルな環境で、実証実験をどんどん行い、実使用および運用上のノウハウを蓄積しながらアジャイルな開発が可能となる。

また、同社は国内外のロボットメーカーおよび関連企業の発掘、インキュベーションを行う意向を示している。ハウステンボスでは多数のロボットを運用しており、ロボットホテルとして知られる園内の「変なホテル」では生産性の向上と省人化に成功している。優れたロボット技術を有していても上手くビジネス化できていない企業にとって、サービスロボットで実績のあるハウステンボスのノウハウは頼りになるだろう。

会見ではロボホン20体による"ハピロボ楽団21"が合奏を披露。指揮+演奏で20体だがバックアップメンバーとして1体いるため"21"なのだとか。また、会見の一部はSotaが仕切っていた