大阪市交通局は市営地下鉄のホーム上におけるさらなる安全対策をまとめ、発表した。可動式ホーム柵の設置拡大と人的サポートの強化に取り組むとしている。

大阪市営地下鉄御堂筋線では、全20駅へのホームドア設置をめざし、検討を進めるという

可動式ホーム柵は現在、市営地下鉄の全133駅のうち54駅に導入済み。2019年度をめどに、谷町線東梅田駅と堺筋線堺筋本町駅の2駅に設置する方針としている。現在は2駅で導入済みの御堂筋線については、全20駅への設置をめざし、課題解決の検討を進める。

駅ホームでの人的サポートに関して、従来は視覚障害者のうち希望者に限って職員による声かけやサポートを実施してきたが、今後はサポートをとくに希望しない人もできる限り職員が見守るように方針転換。利用の多い駅と視覚障害者の利用が多い駅(計11駅)では、駅長室・改札口とホームにいる係員との間でトランシーバーやインカムなどによる情報連携を行い、見守り体制を強化する。

また、全職員が積極的に駅利用者に声掛けできるよう、テキストや映像による学習で職員のサポート知識向上を図ることとした。さらに、接遇能力向上に向けた取組みとして、駅職員によるサービス介助士資格の取得を推進し、今後5年間で100%の取得率をめざすとの目標を設定している。