米XPRIZE財団とGoogleは、2017年1月24日(現地時間)に、ロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」に参加する16チームにダイバーシティ賞100万ドルを分配すること、および打ち上げ契約が承認され同レースの最終フェーズに進む5チームを発表した。最終フェーズに進む5チームの中に日本から参加している民間月面探査チーム「HAKUTO」が選出された。

Google Lunar XPRIZEはGoogleがスポンサーとなり、XPRIZE財団によって運営される、民間組織による月面無人探査を競う総額3000万ドルの国際賞金レース。ミッションは、月面に純民間開発の無人探査機を着陸させ、着陸地点から500m以上走行し、指定された高解像度の動画や静止画データを地球に送信すること。1位のチームには賞金2000万ドル、2位のチームには賞金500万ドルが与えられる。なお、XPRIZE財団は、レースの最終フェーズに進む5チームの多様なミッション計画を考慮し、当初ミッション完了期限としていた2017年12月31日を、打ち上げ期限に変更した。

最終フェーズに進む5チームは以下の通り。(打ち上げ契約承認の発表順)

  • SpaceIL/スペースアイエル(イスラエル)
    イスラエル初の月面着陸に取り組んでいる非営利団体のチームです。月まで航行し、月面をホッピングして移動する月着陸船(ランダー)を開発し、スペースXのファルコン9ロケットで打ち上げ予定。
  • Moon Express/ムーンエクスプレス(アメリカ)
    ランダーを開発し、米Rocket Lab社と2020年までに3つの打ち上げ契約を締結しているチーム。
  • Synergy Moon/シナジームーン(インターナショナル)
    チームメンバーであるInterorbital Systems社が提供するNEPTUNE8ロケットを利用して、2017年後半にランダーとローバーを月に送り込む計画を発表。
  • TeamIndus/チームインダス(インド)
    インドを拠点にするチームで、民間資本でランダーとローバーの開発を進める。2017年12月末にインド宇宙研究機関(ISRO)のPSLVロケットでインド・シュリーハリコータのサティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げ予定。
  • HAKUTO(日本)
    ispaceが運営する日本のチーム。月面探査ロボット(ローバー)を開発し、Google Lunar XPRIZEに挑戦するプロジェクト「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」で世界初の民間月面探査を目指す。2016年12月にチームインダスとの相乗り契約を締結。